Web3業界は、暗号資産やブロックチェーン技術の普及とともに急速に拡大しています。その中で優れた人材を確保することは、企業の成長を左右する重要な要素です。
本記事では、Web3業界の業態や求人数、現状の採用における課題、理想的なマッチング方法や採用プロセスなどを詳しく解説します。具体的な戦略や成功ポイントも紹介しているので、Web3領域の企業や、Web3業界を目指す方の採用活動に役立ててください。
目次
求人数から見るWeb3業界の現状
Web3業界は近年急速に成長しており、多くの企業が人材を求めています。本章では、各業態や職種ごとに求められるスキルや現状について詳しく見ていきます。
A.T.カーニーによれば、Web3のグローバル市場は2021年の5兆円から2027年には約13倍の67兆円に成長し、国内市場は2021年の約0.1兆円から2027年には20倍を超える約2.4兆円まで成長すると予測されています。
出典:総務省
各業態と各職種で求められる人材像と必要なスキル
Web3業界では、業態ごとに異なるスキルや経験が求められます。特に、変化の早い業界である事から変化に柔軟な姿勢、金融のノウハウや知識、法律などあらゆる知識や経験が必要になってきます。また、職種ごとの専門性も非常に重要です。Web3業界における企業の各業態と職種、それぞれに必要なスキルを詳しく解説していきます。
Web3の各業態
Web3業界にはさまざまな業態が存在し、それぞれに独自の人材ニーズがあります。以下では代表的な業態を挙げ、その特徴を解説します。
暗号資産取引所
暗号資産取引所は、国内の投資家向けに暗号資産の交換、取引サービスを提供しています。ビットコインのみならず、多くのアルトコインの取引サービスを提供しており、その手数料からマネタイズを行います。bitFlyer、Coincheck、bitbankなどのサービスが代表的な例です。
取引システムの開発やセキュリティ管理、ユーザー獲得を行うマーケティング、トレーディングなど複数職種があり、各ポジションでそれぞれの専門知識が求められます。
出典:コインチェック株式会社
国内証券会社
ブロックチェーン技術を活用した金融商品開発も現在進んでおり、金融知識と技術力を兼ね備えた人材が必要とされています。
既存の証券や債券を活用したRWA(Real World Asset)商品の開発、セキュリティトークンの設計から開発、ビットコインETFなどの新たなデジタル資産に関わる金融商品の企画・開発など、金融市場やコンプライアンス、暗号資産のトレンドに精通している人材が求められています。
DeFi
DeFi(分散型金融)はスマートコントラクトの開発やプロダクトの開発が中心です。Solidityなどのスマートコントラクトを扱うプログラミング言語スキルや、グローバルにサービスを展開する上で外国語のスキルが重要になります。
特に、ローカル地域でのコミュニティ活動の場を形成したり、コミュニティを盛り上げたりする活動が求められます。
例えば、代表的なDEX(分散型取引所)であるUniswapは、日本でのコミュニティ活動の普及や開発者向けの啓蒙活動を行うWeb3コミュニティスペシャリストを募集しています。
出典:Web3 Career
ステーブルコイン
ステーブルコインは、新たな金融商品であり、まだ法規制や明確なルールが定められておりません。法規制の理解や国際的な金融市場の知識が必要になります。法整備や規制が現在進行形で変化し続けている業界なので、コンプライアンスの整備や政府とのロビング活動、パートナー企業の開拓を行う事業企画、ステーブルコインの開発を行うエンジニアやセキュリティ対策の役割が期待される業態です。
出典:JPYC
GameFi
GameFiでは、ゲーム開発とブロックチェーン技術を融合させた知識が求められます。特にエンジニアやデザイナーが重宝されています。
StepnやAxie Infinityなど、コンスーマー向けのヒットサービスには、グローバルでプロダクトを成長させるプロダクトマネージャーやなマーケティングなどの職種も重宝されます。
NFT
NFTプロジェクトでは、マーケティングスキルやクリエイティブな発想が重視されます。NFTの開発だけでなく、アーティストやクリエイター、そのほかにもマーケティング、企業向けのセールスや企業向けに活用方法を提案するコンサルタントなどが求められます。
例えば、Sushi Top Shotでは、エンジニア、広告プランナーなどの職種で採用をしています。
Layer2
Layer2技術を開発する企業では、高い技術力と問題解決能力が必要です。スケーラビリティを向上させるエンジニアが求められます。
イーサリアムの技術理解や、最新動向のキャッチアップ、Layer2集客のためのマーケティングやコミュニティ活動など、ビジネス職も同時に重要です。
例えばIntmaxなどは、ゼロ知識証明を活用したLayer 2のサービス基盤を展開しています。
出典:Intmax
その他
その他の分野としては、DAOやWeb3インフラストラクチャー分野などがあります。これらの分野では、幅広い業界の専門知識やプロジェクト管理能力が重要です。
例えば、暗号資産ウォレットのインフラサービスを各社に提供するGinco社では、プロダクトマネージャーや事業推進担当を現在募集しています。
出典:Ginco
Web3の各職種
職種ごとに求められるスキルや役割は異なります。以下に、Web3業界の代表的な職種を紹介します。
Bizdev
事業開発(Bizdev)では、Web企業とのパートナーシップの構築や新規市場の開拓が主な役割です。交渉力やネットワーキング能力が重要です。
特に、トークン発行体や取引所、新規Web3事業の立ち上げなど、柔軟かつスピード感を持って事業を作り上げる能力が必要です。
プロダクトマネージャー
プロダクトマネージャーは、Web3プロダクトの戦略立案から開発、リリース、その後の改善まで一貫して管理する重要な役割を担います。
顧客ニーズの深い理解と市場分析に基づいてプロダクトの設計やデザイン、UX(ユーザー体験)を考え、開発チームと密接に連携しながらプロジェクトを推進する役割です。求められるスキルには、開発の要件定義に関する実践経験、データ分析能力、ユーザー理解、そして技術チームとビジネスサイドの橋渡しができるコミュニケーション力が含まれます。
特に、Web3の領域や特有の技術要件や市場動向、ユーザー特性があるため、それらを理解し、プロダクト開発を主導できる能力が重要です。
マーケティング
マーケティング職は、Web3プロジェクトの価値を市場に効果的に伝え、ユーザー基盤の拡大を図ります。
従来のデジタルマーケティングスキルに加え、NFTやDeFiなどWeb3特有のプロダクトのマーケティング戦略の立案・実行能力が求められます。
具体的には、トークンエコノミクスの理解、コミュニティマーケティング、インフルエンサー戦略の展開、そしてデータドリブンなのグロース施策の実施などが主な業務となります。
特に暗号資産やNFT、DeFiなどは新規性の高い商品であり、すべてのユーザーが商品を正確に理解しているとも限りません。金融商品という点もあり、マーケティングも金融商品特有の難しさがあります。コンプライアンスの理解に加え、グローバルなWeb3コミュニティへのリーチ方法、暗号資産業界特有のマーケティングチャネルの活用も重要なスキルとなります。
事業企画
事業企画職では、Web3技術を活用した新規事業の創出や既存事業の拡大戦略を担当します。
ブロックチェーン技術や暗号資産特有のボラティリティなど、商品特性を理解した上で市場機会の特定、競合分析、収益モデルの設計、実行計画の策定までを行います。特に重要なのは、従来型のビジネスモデルとWeb3特有のトークンエコノミクスを組み合わせた新しいコンセプトの事業の企画、実行まで行う能力です。
また、法規制への対応や、ボラティリティが大きい暗号資産市場でのビジネスの持続可能性の検討、実行も重要な業務内容となります。市場調査やユーザーニーズの分析、収益計画に基づいた実現可能性の高い事業計画の立案能力が求められます。
コミュニティマネージャー
コミュニティマネージャーは、Web3プロジェクトの重要な成功要因であるコミュニティの構築・運営・管理を担当します。Discord、Telegram、Xなどのプラットフォームで、担当プロジェクトのコミュニティメンバーとの関係構築を行い、エンゲージメントを高めます。
トークンホルダーの意見集約や新しいファンの獲得、DAOガバナンスの運営支援も重要な役割です。また、コミュニティの健全性の維持、メンバー間の建設的な議論の促進、オンライン/オフラインイベントの企画・運営、そして緊急時の対応なども求められます。
プロジェクトの理解、発信能力、多言語でのコミュニケーション能力やモデレーションの能力も重要な要素となります。
ブロックチェーンエンジニア
ブロックチェーンエンジニアは、分散型アプリケーション(DApps)の設計・開発からスマートコントラクトの実装、ブロックチェーンネットワークの開発まで、Web3プロジェクトの技術基盤を支えるエンジニアです。
Solidity、Rust、Vyperなどのスマートコントラクト開発言語に加え、Web3.js、Ethers.jsなどのライブラリ、Hardhat、Truffle等の開発フレームワークの実践的なスキルが必要です。
さらに、コントラクトの脆弱性診断やセキュリティ監査、ガス代の最適化に関するインセンティブの設計、ブロックチェーンのスケーラビリティに関する実装能力も重要です。多くのブロックチェーンが乱立する現在、マルチチェーンの開発やクロスチェーンブリッジの実装経験もニーズがあります。
トレーディング
トレーディング職は、暗号資産市場における取引戦略の立案・実行を通じて、ポートフォリオの最適化や投資リターンの最大化を目指します。テクニカル分析とファンダメンタル分析の両面から市場を評価し、リスク管理を徹底しながら取引を行います。
暗号資産市場はまだまだ未成熟な分野で、取引所間でのアービトラージ取引、DeFiプロトコルでの流動性提供やイールドファーミング戦略の構築、デリバティブ取引の活用、ステーキングなど暗号資産のトレーディング戦略は非常に多岐に渡り、情報収集や戦略の実行を行うまで多岐にわたる業務範囲となります。
24時間365日値動きがあり、ボラティリティも大きい暗号資産市場を監視できる柔軟性と、急激な相場変動にも冷静に対応できるメンタリティが求められます。また、取引の自動化やアルゴリズム開発の知識も重要となっています。
アナリスト
アナリストは、ブロックチェーン技術や暗号資産市場の動向を専門的に分析し、投資判断や事業戦略の基礎となる洞察を提供します。オンチェーンデータの分析、プロジェクトの技術評価、トークノミクスの分析、規制動向の調査など、多角的な視点からの分析が求められます。
レポート作成能力やデータ処理スキルに加え、プログラミングやデータサイエンスの知も活用できます。
また、グローバルな暗号資産市場やWeb3業界の最新トレンドを常に把握し、的確な分析と予測を行うことが必要です。
コンプライアンス
コンプライアンス職は、急速に発展するWeb3業界において、企業が法規制を遵守しながら革新的なサービスを展開できるよう支援する事が求められます。
特に、日本では暗号資産の法規制がまだ現在進行形で変化し続けているため、最新動向のキャッチアップも重要な業務になってきます。暗号資産やブロックチェーン関連の国内外の規制動向を把握し、事業への影響を分析、プロダクトへの反映など迅速な意思決定のサポートが求められます。
他にも、AML(マネーロンダリング防止)やKYC(本人確認)プロセスの設計・運用、ライセンス申請対応、規制当局とのコミュニケーション、社内規程の整備なども重要な職務です。新しい規制への迅速な対応や、グローバルな規制環境の違いにも対応できる専門性が求められます。
リスク管理
リスク管理職では、Web3プロジェクトが直面する多様なリスクを特定・評価し、適切な対策を講じます。
技術的リスク(スマートコントラクトの脆弱性、ハッキング等)、オペレーショナルリスク、法的リスク、レピュテーションリスクなど、複合的なリスク管理が必要です。特に、分散型システムならではのリスク評価手法の確立や、急速な技術革新に伴う新たなリスクへの対応が重要です。
また、トレーディングの保険やヘッジ戦略の策定、インシデント発生時の対応計画の立案・実行も担当します。暗号資産の価格変動リスクやカストディ(資産管理)に関するリスク管理も重要な職務となっています。
Web3業態別の職種一覧と必要スキル
Web3業界では、業態によって必要とされる職種や具体的な業務内容が大きく異なります。また、同じ職種名でも、業態によって求められるスキルや責務が異なることも特徴です。
以下の表では、主要なWeb3業態ごとに、代表的な企業例と、その業態で特に重要となる職種および具体的な業務内容を整理しています。各業態に記載されている職種は、その業態で特に重要度が高く、事業の成功に直接的な影響を与える役割を担うものを選定しています。
また、急速に発展するWeb3業界では、複数の職種を兼務することも多く、特に初期のスタートアップでは、柔軟な役割の遂行が求められる点にも注意が必要です。各職種の境界線は必ずしも明確ではなく、プロジェクトの状況に応じて柔軟に対応することが求められます。
業態 | 企業例 | 主要職種と業務内容 |
---|---|---|
国内暗号資産取引所 | ・bitFlyer
・Coincheck ・bitbank |
エンジニア
トレーディング
コンプライアンス
リスク管理
事業企画
マーケティング
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国内証券関連会社 | ・SBIホールディングス
・マネックスグループ ・大和証券グループ |
プロダクトマネージャー
コンプライアンス
リスク管理
事業企画
システム開発
アナリスト
|
DeFi | ・Uniswap
・Aave |
スマートコントラクト開発
プロダクトマネージャー
リスク管理
トークンエコノミスト
コミュニティマネージャー
Bizdev
|
ステーブルコイン | ・JPYC
・Progmat |
ブロックチェーンエンジニア
リスク管理
コンプライアンス
財務管理
ビジネス開発
プロダクトマネージャー
|
GameFi | ・Axie Infinity
・The Sandbox |
ゲーム開発
プロダクトマネージャー
UI/UXデザイナー
トークンエコノミスト
コミュニティマネージャー
マーケティング
|
NFT | ・OpenSea ・Yuga Labs |
スマートコントラクト開発
プロダクトマネージャー
クリエイティブディレクター
コミュニティマネージャー
Bizdev
マーケティング
|
Layer2 | ・Optimism
・Arbitrum |
プロトコル開発
リサーチエンジニア
テクニカルアーキテクト
開発者リレーションズ
プロダクトマネージャー
ビジネス開発
|
その他 (インフラ、ツール等) |
・Chainlink ・MetaMask |
インフラエンジニア
プロダクトマネージャー
テクニカルサポート
セキュリティエンジニア
ビジネス開発
マーケティング
|
※記載されている職種は各業態で特に重要とされるものを抽出しています。実際の企業では、これらの職種以外にも多様な役割が存在し、また1人が複数の職種を兼務することも一般的です。
Web3の主要職種と求められるスキル
Web3業界の各職種には、技術スキル、ビジネススキル、専門知識など、多様なスキルが求められます。以下の表では、主要職種ごとに特に重要となるスキルセットをまとめています。
職種 | 技術スキル | ビジネススキル | 必要な専門知識 |
---|---|---|---|
ブロックチェーンエンジニア | ・Solidity/Rust ・Go/Java ・Web3.js/Ethers.js ・Git/CI/CD |
・プロジェクト管理 ・技術文書作成 ・チーム開発、マネジメント |
・ブロックチェーン基礎知識 ・暗号理論 ・セキュリティの知識、設計 ・スマートコントラクト設計 |
プロダクトマネージャー | ・基本的なシステムの知識 ・APIに関する理解 ・データ分析ツール(SQL等) |
・機能要件の要件定義 ・UI/UXに関する理解 ・ロードマップ策定 |
・Web3プロダクト特性 ・会計、法務に関する知識 ・トークノミクスに関する基礎 |
マーケティング | ・SNSツールの利用や発信 ・データ分析ツール(SQL等) ・CMSツール |
・コミュニティの運営 ・コンテンツの制作 ・グロース戦略、効果測定 |
・暗号資産市場に関する理解 ・Web3エコシステムの理解 ・コミュニティマーケティング |
事業企画 | ・スプレッドシート(マクロ) ・データ分析ツール(SQL等) ・プレゼンツール |
・事業計画策定 ・マーケット分析 ・収益モデルの設計 |
・Web3ビジネスモデルの理解 ・規制環境の理解 ・市場動向、外部環境の分析 |
コミュニティマネージャー | ・Discord/Telegramでの発信 ・コミュニティツール ・データ分析ツール(SQL等) |
・コミュニティの設計 ・イベント活動の企画、運営 ・イベント管理 |
・DAOガバナンス ・インセンティブ設計 ・コミュニティ心理 |
トレーディング | ・取引ツールの理解 ・プログラミング基礎 ・クオンツ |
・リスク管理 ・ポジション管理 ・市場分析 |
・暗号資産市場の特性理解 ・DeFiプロトコル理解 ・投資戦略の構築 |
アナリスト | ・データ分析ツール ・オンチェーン分析 ・Python/R |
・レポート作成 ・プレゼンテーション ・情報収集・分析 |
・トークノミクスの理解 ・暗号資産に関する重要指標の理解 ・市場分析手法 |
コンプライアンス | ・モニタリングツール ・KYCシステム ・取引監視システム |
・リスク評価 ・内部統制 ・規程策定 |
・暗号資産関連法規 ・AML/CFT規制 ・金融規制全般に関する知識 |
リスク管理 | ・リスク計測ツール ・モニタリングシステム ・データ分析 |
・リスク評価 ・報告書作成 ・リスク対策の立案 |
・リスク管理マニュアル ・スマートコントラクトリスク ・オペレーショナルリスク |
※これらのスキルは基本的な要件であり、実際の求人では会社の業態や企業の特性に応じて、より具体的なスキル要件が設定されます。また、Web3業界の急速な発展に伴い、必要とされるスキルセットも常に進化しています。
採用市場における課題と注意点
Web2企業との大きな違い
Web3企業の採用市場には、従来のWeb2企業とは異なる特徴的な課題があります。
第一に、技術の進化スピードが極めて速く、求められるスキルセットが常に変化していることです。ブロックチェーン技術やスマートコントラクト開発など、専門的な技術力を持つ人材の層が薄く、適切な人材の確保が困難です。
第二に、報酬体系が従来と大きく異なります。給与の一部をトークンで支払うトークンインセンティブや、DAOでの報酬分配など、新しい形態が一般的です。これらの制度設計と説明が重要になってきます。
さらに、Web3企業ではリモートワークやグローバルな採用が一般的で、時差や文化の違いに対応できる柔軟性も必要とされます。これにより、採用市場は世界規模で競争が行われることになります。
理想的なWeb3人材と企業のマッチング方法
効果的な求人方法や待遇提示
Web3人材を惹きつけるためには、以下の要素を重視した求人戦略が効果的です。
- 明確なビジョンとミッションの提示
- プロジェクトの目指す方向性や社会的インパクトを具体的に説明し、候補者の共感を得ることが重要です。
- 包括的な報酬パッケージ
- 基本給与に加え、トークンインセンティブ、成果報酬、ストックオプションなど、複数の報酬要素を組み合わせた魅力的なパッケージを設計します。
- 成長機会の明示
- 技術習得の支援、カンファレンス参加、研修制度など、キャリア開発の機会を具体的に示します。
採用チャネルの選び方と活用方法
Web3領域における効果的な採用チャネルは、下記のような方法があります。
- コミュニティプラットフォーム
- Discord、Telegram、GithubなどのWeb3コミュニティで積極的に情報発信を行い、関心を持つ人材との接点を作ります。
- 専門イベント
- ハッカソン、Web3カンファレンス、開発者ミートアップなどに参加し、ネットワーキングを活用して採用活動を行います。
- 専門求人プラットフォーム
- Web3特化型の求人サイトや人材紹介サービスを活用し、ターゲットを絞った採用活動を活用できます。
Web3人材の評価と選考プロセス
技術力の正しい評価方法
Web3エンジニアの技術力の評価においては、まだまだ黎明期な事もあり確立した方法があるわけではありません。
できる方法としては、以下のような点に注目しながら評価軸を設定する方法がおすすめです。
- 実践的なスキル評価
- オープンソースプロジェクトへの貢献
- ハッカソンでの実績
- 個人開発プロジェクトの内容
- コードレビューの実施
- 技術理解度の確認
- ブロックチェーン基礎知識
- スマートコントラクトの理解
- セキュリティ意識
- 最新技術トレンドの把握
カルチャーフィットの確認ポイント
Web3企業特有のカルチャーフィットなども、採用における重要な点です。
評価軸として、下記のような観点が存在します。
- 価値観の共有
- 分散型組織への理解と共感
- コミュニティ重視の姿勢
- オープンソース精神の理解
- 働き方の適性
- リモートワークでの生産性
- 自律的な業務遂行能力
- グローバルなチーム運営経験
優れたweb3人材を採用する方法
採用期間の短縮
優れた人材は多くの企業が欲しがる可能性があるため、特に採用のスピードアップは非常に重要です。
スピードアップの方法としては、下記のような方法があります。
- 選考プロセスの最適化
- 評価基準の明確化
- オンライン面接の活用
- 意思決定プロセスの簡素化
- コミュニケーションの効率化
- 候補者への迅速なフィードバック
- 選考状況の透明性確保
- オファー条件の早期提示
専門エージェントの活用
Web3専門の人材紹介会社やエージェントを活用することで、以下のようなメリットが得られます。
掲載企業の紹介や年収の交渉などもエージェントが行うため、転職活動における煩わしい部分を避けたい方、多くの求人を確認したい方は、特に転職エージェントを利用する方法がおすすめです。
- 優秀な人材へのアクセス
- 非公開求人情報の活用
- 候補者へのアプローチ
- 専門的な企業ネットワークの活用
- 採用プロセスの効率化
- 候補者のスクリーニング
- 条件交渉のサポート
- 市場相場の把握
Web3人材・求人支援のおすすめめサービス
Web3人材の採用では、従来の採用活動とは異なるアプローチが必要です。技術の急速な進化、グローバルな競争、新しい報酬体系など、業界特有の要素を考慮する必要があります。
成功のカギは、明確なビジョンの提示、効果的な評価プロセス、そして柔軟な働き方の提供にあります。
また、専門エージェントの活用やコミュニティを通じた採用活動など、Web3特有の採用チャネルを効果的に活用することで、優秀な人材の確保が可能となります。
採用活動は継続的な改善が必要なプロセスです。市場動向や技術トレンドを常に把握し、採用戦略を適宜更新していくことが、長期的な採用成功につながります。
MCBでは、Web3人材の転職をサポートする企業を紹介します。求人社、求職者数ともに業界でも有名な企業群になりますので、ぜひ転職を検討している方はこちらに掲載されているサービスををぜひご活用ください。
株式会社WAVEE:Web3.0時代の採用プラットフォーム「WAVEE」
株式会社WAVEEは、Web3.0時代に対応した革新的な採用プラットフォーム「WAVEE」を提供しています。このプラットフォームは、ブロックチェーン技術を活用し、求職者のスキルや経験を透明性高く可視化します。さらに、独自の評価アルゴリズムにより、従来の採用手法では見落とされがちな人材の潜在能力も適切に評価することが可能です。
WAVEEは、企業と求職者のマッチングを効率化し、Web3.0人材の採用プロセスを最適化します。スマートコントラクトを活用した採用プロセスにより、透明性と信頼性の高い採用活動を実現します。また、ブロックチェーン上に記録された実績やスキルデータにより、より正確な人材評価が可能となり、ミスマッチを大幅に削減しています。デジタル証明書の発行機能も備えており、求職者の資格やスキルを確実に証明することができます。
項目 | 内容 |
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会社名 | 株式会社WAVEE |
所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1-16-3 渋谷センタープレイス8階 |
設立年月日 | 2022年3月15日 |
主要サービス |
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実績 |
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コンセンサス・ベイス株式会社:ブロックチェーン/Web3人材事業 by ConsensusBase
コンセンサス・ベイス株式会社は、ブロックチェーンとWeb3分野における専門的な人材育成・紹介サービスを提供しています。業界特有のニーズを深く理解し、最新の技術トレンドに基づいた教育プログラムと、きめ細かなキャリアサポートにより、企業と人材の最適なマッチングを実現します。独自開発のスキル評価システムを用いて、技術力と適性を正確に判断し、長期的なキャリア開発をサポートしています。
同社は、技術教育プログラムの提供から、キャリアカウンセリング、採用支援まで、包括的なサービスを展開しています。Web3エコシステムの発展を人材面から支援し、業界全体の成長に貢献します。特に、実践的なプロジェクト体験と、現役エンジニアによるメンタリングを組み合わせた独自の教育メソッドは、高い評価を受けています。また、グローバルなWeb3コミュニティとの連携により、最新の技術動向や市場ニーズに即した人材育成を実現しています。
項目 | 内容 |
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会社名 | コンセンサス・ベイス株式会社 |
所在地 | 東京都港区赤坂3-3-3 赤坂ビル5階 |
設立年月日 | 2018年8月10日 |
主要サービス |
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実績 |
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株式会社withB:withB
Web3領域に特化した転職エージェントのWithBは、ブロックチェーン・暗号資産・NFTなど、急成長するWeb3業界に特化したキャリア支援を提供しています。従来の転職エージェントとは異なり、Web3業界特有の専門知識と豊富なネットワークを活かし、求職者と企業の最適なマッチングを実現しています。
WithBの特徴は、Web3業界で実績のあるキャリアアドバイザーが在籍していることです。彼らは業界の最新トレンドや技術動向を熟知しており、求職者一人一人のスキルや経験、キャリアビジョンに合わせた丁寧なカウンセリングを提供します。Bitflyer、Coincheck、Bitbankといった国内大手暗号資産取引所をはじめ、ブロックチェーン開発企業、NFTプラットフォームなど、業界をリードする企業との強固な関係を築いており、独自の求人案件も多数保有しています。
Web3業界は急速に発展し続けており、従来の金融やIT業界とは異なる専門性が求められます。WithBは、業界未経験者向けの勉強会やセミナーも定期的に開催し、Web3業界への転職を目指す方々のスキルアップもサポートしています。また、オンラインでのキャリア相談や面接対策など、場所や時間にとらわれないサービス提供体制も整えています。
Web3業界での転職を成功させるためには、業界特有の文化や価値観への理解も重要です。WithBは、単なる求人紹介にとどまらず、企業文化とのフィットや長期的なキャリア展望まで考慮したマッチングを心がけています。また、転職後のフォローアップも手厚く、継続的なキャリア支援を提供することで、高い定着率を実現しています。
項目 | 内容 |
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会社名 | 株式会社withB |
所在地 | 東京都目黒区中目黒2-10-15 中目黒ビル3階 |
設立年月日 | 2020年11月1日 |
主要サービス |
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実績 |
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MCB Web3カタログは、Web3領域におけるBtoBサービスを網羅的に検索・比較することができるカタログサイトです。MCB Web3カタログの会員(無料)になると、事業者向けのWeb3ソリューションに関する資料を個別もしくはカテゴリー別に請求できます。
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