#78:Ethereum次期アップグレード「Dencun」、Goerliテストネットに実装

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

Ethereum次期アップグレード「Dencun」、Goerliテストネットに実装

コメント:宮本

1月17日、EthereumのGoerliテストネットに次期大型アップグレード「Dencun」が実装されました。テストネットへの実装はメインネットに実装する前の検証を兼ねているため、アップグレードのための重要なプロセスといえます。

Dencunアップグレードの中でも最も注目されている新機能は「EIP-4844」です。EIP-4844は「プロトダンクシャーディング」とも呼ばれており、レイヤー2におけるガス代を大幅に削減することが期待されています。EIP-4844の詳細については過去に配信した web3ニュースレター#76に記載されていますので、ぜひそちらもご覧ください。

現在は無事にアップグレードが完了していますが、実装にあたり一時的にGoerliテストネットにてファイナライズ(ブロックの確定)が実行できなくなるなどの問題も発生しました。このような問題が発生した原因は、「Consensus Client」と呼ばれるソフトウェアのひとつである「Prysm」のバグにあります。Ethereumは「Execution Layer」と「Consensus Layer」という2つのレイヤーによって構成されていますが、PrysmはこのうちConsensus Layerを動かすためのクライアントです。Consensus LayerはPoSコンセンサスアルゴリズムの実行や、ブロックの生成や追加などを主に行っているレイヤーとなっています。

Ethereumでは、耐障害性を高めるためにネットワーク内に複数のクライアントが同時に存在する状態を維持することが推奨されています。実際にPrysmの他にもクライアントは複数存在しており、それぞれ独立した開発チームと異なるプログラミング言語によって開発が行われています。

Ethereumにおけるクライアントのシェアは こちらのサイトにて公開されています。1月21日時点でのPrysmのシェアは39.45%となっており、最もシェアの高いConsensus Clientであることがわかります。仮にGoerliテストネットでの検証が行われず、メインネットにてPrysmのバグにより問題が発生した場合には大きな混乱を招いたことでしょう。今回の出来事は、Ethereumにおいてクライアントの多様性を確保することと、テストネットにてアップグレードの検証を行うことの重要性を改めて認識させるものになりました。

EIP-4844の特徴である「blob」と呼ばれるデータ領域についてはすでに ネットワークに送信されているため、あとはGoerliテストネットを使用しているレイヤー2が対応を行うことでレイヤー2におけるガス代がどのように変化するかを確認することができそうです。 Ethereum Foundationが1月18日に開催したミーティングではレイヤー2のひとつであるOptimismの開発元が2~3週間以内にEIP-4844への対応を行うことを目標としているという情報も公開されており、今後の展開が楽しみです。

ソラナモバイルのスマートフォン第二弾が発売開始30時間で3万台の予約殺到

コメント:中坪

昨年12月に話題沸騰したソラナのweb3スマートフォン「saga」。その第二弾発売との情報が先週解禁されましたが、前回と異なり今回は予約開始から早速注文が殺到しています。その名も「Chapter 2」。最速でも2025年上半期の発送となるため今すぐ利用できるわけではありませんが、発売開始から30時間で3万台もの予約が入ったとのことです。現在、正式な価格は決まっておらずデポジットとして450ドルの事前支払い価格が設定されていますが、公式サイトによればできるかぎりこの450ドルに価格が収まるように努力するとのことです。

そもそも、なぜソラナのweb3スマートフォンがここまでの盛り上がりを見せているのでしょうか?第一弾の「saga」は発売当初、それほど売れ行きが良いわけではありませんでした。販売価格を初期設定の1000ドルから599ドルへと大胆に約400ドルも割引しましたが、効果は芳しくなく、ソラナの創設者アナトリー・ヤコヴェンコ氏がポッドキャスト番組内で5万台のsagaを完売できるかは不明だと述べるほどでした。

しかし、雲行きは犬をモチーフにしたソラナエコシステム上のミームコイン「BONK」の登場で大きく変わります。BinanceとCoinbaseという二大取引所への上場により価格は急騰。特に上場基準が厳しいとされるCoinbaseでの上場後は、価格が跳ねやすいとされていますが、BONKも例外に漏れず上場発表後の24時間で40%も上昇しました。そんな中で、BONKがsaga上のアプリストアで展開するアプリをダウンロードすると、BONKトークンが配布されることが話題に。BONKトークンのエアドロップ目当てにsagaの注文が殺到。あっという間に完売が発表されたのでした。

今回のChapter 2でもユーザー限定のエアドロップが得られるのではないかという期待が高まっています。 ソラナモバイルの公式サイトでは、先行予約をリファラルすることで将来的にリワードが配布される可能性が示唆されています。Chapter 2の先行予約目標は最低10万台としており、10万台完売できれば予定通り2025年の上半期に発送される予定です。今回の3万台という数は、sagaの発売から12カ月間の売り上げに相当しており、かなり早いペースで予約が入っているようですが、果たして10万台まではまだ時間がかかりそうです。

2022年はFTXショックにより一気に減速したソラナエコシステムですが、昨年のミームコインブームを皮切りに2024年は復活を遂げようとする中で、多くのユーザーが復活の可能性にベットしています。今年はもう一段飛躍することができるのか、ソラナモバイルの動向と合わせてチェックしていきたいと思います。

注目の資金調達(1/15~1/21

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Renzo

日付: 01月15日
調達額: $3.20M
ラウンド: Seed
投資家: Maven 11 Capitalなど
カテゴリー: DeFi
プロジェクト概要: RenzoはEigenLayerによって開発されたLiquid Restaking Token(LRT)および戦略マネージャーです。EigenLayerエコシステムへのゲートウェイとして機能し、ETHステーキングに比べてより高い利回りを提供しながら、Actively Validated Services(AVSs)のセキュリティを確保します。Renzoはプロトコルに関連するすべての複雑さを抽象化することで、ユーザーの体験を簡素化します。ユーザーとEigenLayerノードオペレーターの間のシームレスなコラボレーションを促進し、ユーザーフレンドリーな環境を提供します。Renzoを利用することで、ユーザーは簡単にEigenLayerエコシステムに参加し、AVSsによって提供される強化されたセキュリティと増加したリターンを享受することができます。シンプルさと効率性に焦点を当てたRenzoは、ステーキングと戦略管理のプロセスを効率化し、より広いユーザー層にアクセス可能にすることを目指しています。

HashKey Group

日付: 01月16日
調達額: $100.00M
ラウンド: Series A
投資家: –など
カテゴリー: CeFi
プロジェクト概要: ハッシュキーグループは、2018年に設立されたアジアで活動するWeb3インフラストラクチャの主要な開発者であり、仮想資産グループです。規制された取引所、保管ソリューション、仲介業者、ベンチャーキャピタル、資産管理、ノード検証サービスなど、包括的な製品とサービスを提供しています。コンプライアンスに重点を置き、ハッシュキーは完全に規制されたグローバルな仮想資産エコシステムを確立することを目指しています。

DIMO

日付: 01月16日
調達額: $11.50M
ラウンド: Series A
投資家: CoinFundなど
カテゴリー: Web3
プロジェクト概要: DIMOは、ドライバーが自動車データを収集・交換できる革新的なIoTプラットフォームを開発しています。このユーザーセントリックなプラットフォームは、ドライバーに自動車に関する貴重な情報を提供するだけでなく、彼らのデータをオープンなエコシステムに貢献することも可能にします。データを共有することで、ドライバーは最先端の技術やアプリケーションの開発において重要な役割を果たします。積極的な参加に対する報酬として、ドライバーはDIMOトークンを獲得します。このユニークなアプローチは、個々のドライバーに個別の車両情報を提供するだけでなく、広いコミュニティ内での協力とイノベーションを促進します。DIMOのユーザーオーナードのIoTプラットフォームは、ドライバーが自動車と対話する方法を革新し、彼らを受動的な利用者からダイナミックで進化するエコシステムへの積極的な貢献者に変えます。

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担当:松嶋

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