#85:Ethereum大型アップグレード「Dencun」が実装、レイヤー2のガス代が大幅に減少

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

エルサルバドル、5000BTC以上をコールドウォレットに移転~国家財政へのビットコイン導入への影響を紐解く~

コメント:青木

ビットコインの先進国として知られ、2021年に世界で初めて法定通貨をビットコインを導入したエルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は今週、約5,000 BTC 、4億ドル相当のビットコイン(BTC)をコールドウォレットに移しました。ブケレ氏はこれらをビットコイン貯蔵庫と呼ぶとともに、エルサルバドルは約2,380BTCを保有している、とされていたものの、コールドウォレットに移されたビットコインの量が予想よりも圧倒的に多いことから、世界に衝撃を与えています。

様々な方法でビットコインを取得し、ビットコインによる恩恵を受けている代表国であるエルサルバドルについて、国家や社会が法定通貨としてビットコインを導入することでどのような影響を受けているのか、考察していきましょう。

エルサルバドルは2021年9月に初めてビットコインを購入し、2022年11月にブケレ氏が毎日1BTCを積み立てる計画を発表してからは、ビットコインの保有量を増やし続けています。さらに同国のパスポートプログラムや地元企業へのBTCからUSDへの交換、BTCマイニング、政府サービスなどからビットコイン収益を得ています。国家的に見るとビットコインによる収益率は50%を超えており、あるキャピタリストは、ビットコインが10万ドルに達すると、エルサルバドルは国際通貨基金(IMF)に対する負債を返済することができるかもしれないとも指摘しています。

一般社会に対しても、エルサルバドルのビットコイン政策は大きな影響を与えています。ビットコイン導入前のエルサルバドル国民は約70%が銀行口座やクレジットカードを持っておらず、最も基本的な伝統的金融サービスを享受することができませんでした。アメリカなど海外の家族からの送金がGDPの2割以上を占めるエルサルバドルでは、ビットコイン導入によって国民の多くがスマホから金融活動に参加できるようになり、仕送り等の送金コストも抑えられることで経済活性化に大きく寄与しています。

最後に、エルサルバドルは3月12日に国外からの資金に対して所得税を撤廃しました。具体的には15万ドル以上の所得がある場合、入国時に30%の税率がかかっていたものを撤廃しました。これにより、国外からの投資や国内における雇用を促進する狙いがあります。ビットコインの価格上昇も相まって、エルサルバドルの国際的な注目度は高まっているため、これから国内経済は総じて良い方向に向かうかもしれません。

エルサルバドルは数々の批判もありながらビットコインを国家や社会の一部に取り入れてきました。今後、ビットコイン政策によって大規模な経済成長を達成し、他の新興国のロールモデルになることができるか、注目が集まります。

 

Ethereum大型アップグレード「Dencun」が実装、レイヤー2のガス代が大幅に減少

コメント:宮本

3月13日、Ethereumのメインネットに大型アップグレード「Dencun」が実装されました。Dencunアップグレードは昨年4月13日に実装された「Shapella」以来、約1年ぶりとなるEthereumの大型アップグレードになります。

今回のDencunアップグレードによって、新機能「EIP-4844」が実装されました。EIP-4844は「プロトダンクシャーディング」とも呼ばれており、既存のトランザクション形式に「blob」というデータ領域を追加することでレイヤー2におけるガス代を大幅に削減するものです。EIP-4844の詳細については過去に配信した Web3ニュースレター#76に記載されていますので、ぜひそちらもご覧ください。

ここからは、Dencunアップグレードによって実際にレイヤー2におけるガス代がどれだけ減少したのかを見ていきたいと思います。

以下の図は オンチェーン分析サイトであるDuneから引用したもので、各レイヤー2におけるDencunアップグレード前後のガス代を示したものとなっています。左列にはDencunアップグレードから30日前までのガス代の中央値、右列にはDencunアップグレードから3月17日までのガス代の中央値がドル建てで示されています。

図では、レイヤー2の中でも最大のシェアを誇るArbitrumにおいては77.2%、Optimismにおいては97.3%ガス代が減少したことが示されています。BaseやZoraはOptimismの開発元であるOP Labsが提供する「OP Stack」というツールによって立ち上げられたレイヤー2であるために、Optimismと同程度の減少率になっていると推測されます。

このように、Optimism系列のレイヤー2が大きなガス代の削減を実現している一方で、Zksyncなどのレイヤー2は55.1%の削減に留まるなど、レイヤー2によって減少率が一律ではない点が興味深いものとなっています。Arbitrumについては、 3月18日に基本手数料の最小値を0.1Gweiから0.01Gweiに変更することを発表しているため、今後さらにガス代が減少することが期待されます。

Dencunアップグレードによって、レイヤー2におけるガス代の減少は期待通りに実現したといえそうです。以下の図は オンチェーン分析サイトGasFees.ioから引用したもので、3月18日時点での様々なトランザクションのガス代の中央値を示したものです。

図からは、ETHの送金はメインネットでは約2ドルとなっている一方で、Optimismでは0.0004ドルと大幅に安くなっていることがわかります。Uniswapによるトークンのスワップ(交換)についても同様の傾向となっており、レイヤー2において今後さらにオンチェーン活動が活発になることが期待されます。​​​​​​​

注目の資金調達(3/11~3/17

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Shentu Chain

日付: 03月12日
調達額: —
ラウンド: Undisclosed
投資家: Binance Labsなど
カテゴリー: Web3Infrastructure
プロジェクト概要: Shentu Chainはセキュリティに焦点を当てたブロックチェーンプラットフォームであり、ブロックチェーン技術への信頼を構築することを主要な使命としています。先進技術と手法の戦略的な適用を通じて、Shentu Chainはブロックチェーンエコシステム内の信頼性とセキュリティ基準を向上させることに専念しています。信頼性を基盤とするシステムを優先することで、Shentu Chainは個人や組織がブロックチェーンソリューションを利用する際の自信を高めることを目指しています。プラットフォームのセキュリティ重視は、ブロックチェーンネットワーク全体の信頼性を向上させるだけでなく、ユーザーにより安全なデジタル環境を提供することにも貢献しています。Shentu Chainのセキュリティ対策の推進に対する取り組みは、ブロックチェーン業界における信頼の新たな基準を設定し、ブロックチェーン技術の採用と利用の増加の道を開いています。

Elixir
日付: 03月12日
調達額: $8.00M
ラウンド: Series B
投資家: Mysten Labsなど
カテゴリー: DeFi
プロジェクト概要: Elixirは、中央集権化および分散型取引所での市場メイキング活動を民主化することを目指す分散型プロトコルです。誰でも参加できるようにすることで、Elixirは市場メイカーに関する課題や懐疑論に対処しようとしています。プロトコルは市場メイカーとプロジェクトのインセンティブを整合させ、プロセスを透明化することを目指して設計されています。Elixirの目標は、参加者が自信を持って取引活動に参加できるより包括的で公正な市場メイキング環境を作り出すことです。革新的なアプローチを通じて、Elixirは、市場メイカーとプロジェクトの両方に利益をもたらすよりアクセス可能で透明性の高い市場メイキングエコシステムの道を切り開いています。
XLink

日付: 03月12日
調達額: —
ラウンド: Undisclosed
投資家: Foresight Venturesなど
カテゴリー: DeFiInfrastructure
プロジェクト概要: XLinkは、ビットコイン資産をBRC20などの他のチェーンにリンクする多目的コネクタとして機能し、EVMチェーンの幅広い配列にもリンクします。この統合により、ビットコインの堅牢なセキュリティが多様な先駆的なイニシアチブをサポートする多くの機会を提供します。XLinkは、異なるブロックチェーンエコシステム間のシームレスな相互運用性を促進し、分散型の景観全体での協力と革新を促進します。この相互接続性は、ビットコイン資産の有用性を高めるだけでなく、創造的なプロジェクトがビットコインネットワークの固有の強みを活用する範囲を拡大します。要するに、XLinkの設計は、ビットコインのセキュリティと安定性がブロックチェーン空間内で画期的なベンチャーの開発を促進する可能性の世界へのゲートウェイを具現化しています。

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担当:松嶋

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