#53:Epic Gamesストアにブロックチェーンゲーム導入の兆し

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

Epic Gamesストアにブロックチェーンゲーム導入の兆し

コメント:宮本

PCゲーム販売プラットフォームであるEpic Gamesストアに、ブロックチェーンゲーム「Gods Unchained」が公開されました。

Gods UnchainedはNFTおよびブロックチェーンゲームに特化したレイヤー2である「Immutable X」などを開発しているImmutable社がリリースしたブロックチェーンゲームです。2019年に実施されたNFT販売では600万ドル以上の売上を達成するなど、一時は盛り上がりを見せたタイトルとなっています。

Epic Gamesストアは米Epic Games社が運営するPCゲーム販売プラットフォームです。人気ゲーム「Fortnite」の開発元であることや、自社開発のゲームエンジンであるUnreal Engineとの連携などが強みとなっています。

PCゲーム販売プラットフォームのブロックチェーンゲームに対する姿勢は各社異なったものとなっています。PCゲーム販売プラットフォーム最大手であるSteamを運営する米Valveは、NFTや暗号資産の取引を行うアプリケーションを公開することは、Steamにおいては規約違反とする姿勢を取っています。一方で、Epic Gamesストアはブロックチェーンゲームの公開を歓迎する姿勢を取っています。

これまでPCゲーム販売プラットフォームの競争は、主に販売手数料の引き下げという形で行われてきました。Steamは30%の販売手数料を設定していますが、これに対抗する形で後発のEpic Gamesストアは12%の販売手数料を設定しています。また、販売手数料以外の対抗手段として、Epic Gamesストアは無料でゲームを配布するキャンペーンを定期的に行っています。

しかし、こうした低い販売手数料やキャンペーンを維持するにはコストがかかるため、Epic Gamesストアは採算が取れていないとする調査がAppleにより公開されています。ユーザー視点に立ってみると、フレンド機能を用いたマルチプレイやゲーム実績などの観点から利用するPCゲーム販売プラットフォームは1つに絞ったほうが好ましく、特にマルチプレイを求める場合には多くのユーザーが利用しているプラットフォームであるSteamが優先されることとなります。Steamをメインのプラットフォームとして利用した上で無料で配布しているゲームのみをEpic Gamesストアで受け取ればよいため、これらのキャンペーンによってEpic Gamesストアで別のゲームを購入しようとするインセンティブは発生しません。このため、売上が増加することなくコストのみがかかっており、収益が悪化していると考えられます。

このような背景から、Epic Gamesストアは独占タイトルを販売するという方針に切り替えたと推測することができます。前述したようにSteamはブロックチェーンゲームの公開を禁止しているため、Epic Gamesストアにとってブロックチェーンゲームはマーケティングを必要とせずに独占タイトルを量産できる、都合のいい分野であると考えることができます。

今回の報道からは、Immutableにとっては自社タイトルのマスアダプションを狙いたい、Epic Gamesストアにとっては独占タイトルを展開することで収益の改善を図りたい、という双方の思惑が読み取れます。

暗号資産のポートフォリオ戦略1~伝統的金融資産とのミックス~

コメント:中坪

株式をはじめとする伝統的金融資産の世界では現代ポートフォリオ理論に基づく、リスクとリターンのバランスを考慮した資産配分をすることが主流になっています。暗号資産はボラティリティが高く、また株式におけるファンダメンタルズに当たるものが明確ではないため、投資対象としては依然敬遠する人も多いですが、ポートフォリオ戦略を練ることによってむしろそのボラティリティを活かすことはできないのでしょうか?今回はMessariのレポートを参考に、暗号資産と伝統的金融資産をミックスしたポートフォリオについて考えてみたいと思います。

現状、暗号資産投資を考える人のほとんどが注目するのは当然ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)です。ソルティノ比率と呼ばれる金融資産の価格下落リスクに焦点を当てた指標を基準に見ると、これまでBTCとETHは債券や株式の同等かそれ以上のパフォーマンスを出しています。確かに、伝統的資産と比較すればこれらの暗号資産ですら歴史は浅いため、低いベースから高いパフォーマンスを出すことは簡単なことかもしれません。しかし、実際に株式60%、債券40%のポートフォリオに対して、株式の代わりにBTCやETHを組み入れたものは価格上昇局面では最大10%も高いリターンとなっています。また株式と債券をミックスすることで暗号資産の弱点である高いボラティリティもカバーできています。暗号資産は全く別の金融資産と見られがちですが、他の金融資産と組み合わせて投資することを前提とすれば、24時間365日取引できリスクを調整しつつ高い収益が期待できる、良いオルタナティブ投資と考えることもできそうです。

一方でこれらの暗号資産をポートフォリオに組み込むことには問題点もあります。まずは歴史が浅すぎるということです。これまで金融市場は多くのバブルと不況、金融政策の大ボナ変更を経験しており、その際の反省や知見が集積されています。特にそれぞれの局面におけるパフォーマンスを過去の経験からある程度予測することができるため、情勢の変化に対して見通しを持ってポートフォリオのリバランスが可能です。一方、暗号資産では初期の頃は市場が未成熟すぎたため値動きが現在とは全く異なっており、当時の経済情勢と同様のことが今起きたとしてもほとんど参考にならないでしょう。その意味ではある程度市場が成熟してからの歴史は10年未満であり、今後の金融市場や経済全般との関連性は不透明で見通しを立てにくいのが現実です。同様に伝統的金融資産との相関関係は不安定であり、例えばS&P500との相関係数はBTCで約0.8、ETHで約0.6とむしろ高い正の相関にあるため分散効果は薄いと言えるでしょう。ですが、現在このような相関関係は解消する方向にあり、分散効果はこれから上がることが期待されています。また、市場がより成熟し様々な金融イベントを乗り越えていく中で将来予測も今より立てやすくなっていくでしょう。

今回は暗号資産の代表格、BTCとETHを伝統的金融資産である債券と株式のポートフォリオに組み入れた場合について考えました。次回はポートフォリオの組入比率に関する具体的な検証結果について取り上げたいと思います。

注目の資金調達

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Vantient
  • 調達額: $3.45M
  • ラウンド: Undisclosed
  • 投資家: Cercano Managementなど
  • カテゴリー: Web3

Vantientは、Web3 CRMソリューションを提供する会社であり、プロジェクトやコミュニティマネージャーがアクティブでエンゲージしたコミュニティを構築するための支援を行っています。彼らの製品は、ビジネスや個人が信頼できるデータ関係を確立するのに役立ちます。Vantientは、顧客やコミュニティメンバーと強力で信頼性の高いつながりを構築するためのツールを作成することに焦点を当てています。Web3テクノロジーの力を活用することで、安全で透明性があり、分散化された革新的なソリューションを提供することができます。彼らの目標は、持続可能で強靭で、急速に進化するデジタルの世界で繁栄できるコミュニティを構築することを支援することです。優れた品質と革新への情熱を持ち、VantientはWeb3 CRMのリーダーとなり、ビジネスや個人が目標を達成し、成功したコミュニティを構築するのを支援します。

Northstake
  • 調達額: $3.00M
  • ラウンド: Undisclosed
  • 投資家: PreSeed Venturesなど
  • カテゴリー: DeFi

NORTHSTAKEは、効率的で法的に適合した暗号通貨ステーキングソリューションの開発に特化しています。同社は、最新のマネーロンダリング防止およびテロ資金供与防止規制、および欧州連合のマーケットインクリプトアセット(MiCA)規制に従って、すべてのステーキング資金を保有および管理しています。NORTHSTAKEは、バリデータノードと資金の流れを完全に制御し、運用上のセキュリティと規制遵守を確保しています。このアプローチにより、検査および規制された暗号通貨ステーキング製品が作成され、資金の検証されたソースと資産の混合がないことが保証されます。NORTHSTAKEは、簡素化された安全なステーキングソリューションを提供することで、暗号通貨の成長と採用を促進し、すべての活動が透明かつ適合性を持って行われるようにしています。

Radius
  • 調達額: $1.70M
  • ラウンド: Pre-Seed
  • 投資家: Hashedなど
  • カテゴリー: Infrastructur

Radiusは分散型プラットフォームで、ロールアップのための共有シーケンシングレイヤーを提供します。ロールアップは、実行をオフチェーンに移動してトランザクション処理速度とブロックチェーン全体のパフォーマンスを向上させる専門のブロックチェーンです。Radiusはシーケンシングサービスとクロスロールアップ相互運用性ソリューションを提供し、異なるロールアップ間での信頼できる通信を可能にします。これにより、ユーザーは中間業者や中央集権型取引所を必要とせずに、異なるロールアップ間で資産やデータをシームレスに転送できます。Radiusの信頼性により、ユーザーは中央機関を信頼する必要なく、プラットフォームのセキュリティと完全性に依存できます。共有シーケンシングレイヤーを提供することで、Radiusはブロックチェーンエコシステムの拡張性と効率を向上させ、開発者やエンドユーザーにとってよりアクセスしやすく、使いやすいものにすることを目指しています。

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マネックスクリプトバンクでは国内外のweb3関連スタートアップへの出資およびグループ会社を含めた事業連携などを検討しています。ぜひ相談したいという方は下記アドレスまでご連絡ください。

担当:松嶋

今週のオンチェーン指標:Network Value to TransactionRatio

概要

Network Value to Transaction Ratio(以下、NVT Ratio)はあるコインの時価総額をUSDで計測されたオンチェーン取引量で割って計算されます。

NVT Ratioは、ネットワークの規模と取引量を比べることによって、ネットワークの価値が過大評価されているかどうかを測定する指標と考えることができます。

NVT Ratioが高い場合、時価総額が取引量を上回っていることを指し、ネットワークが過大評価されていることを意味します。これは投資家があるコインを魅力的な投資先として評価している時や、バブルの最高値時期に発生する可能性があります。
ただし、ステーブルコインにおけるNVT Ratioの上昇は、投資家による安全資産への逃避が強まっていること意味し、弱気相場であることを示唆していると解釈することができます。

逆にNVT Ratioが低い場合、ネットワークが過少評価されていることを意味し、リスク性の高いコインは相場の底、ステーブルコインは強気相場に一致する可能性があります。

上の図は、30日移動平均のBTC・USDTのNVT RatioとBTC価格をプロットしたものです。これを見ると、2021年後半からBTC価格が暴落していく中でBTCのNVT Ratioが低下している一方、主要ステーブルコインUSDTのNVT Ratioは上昇していることがわかります。
その後、BTC・USDTのNVT RatioはFTXショックを境に、米国規制の影響によるアルトコインからの避難もあり、直近にかけてどちらも上昇しています。

※ここで紹介するオンチェーン指標は参考指標にすぎず、資産の売買を推奨するものではありません。投資判断に活用する場合にはご自身の判断でお願いいたします。

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レポート例

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