#47: ミームコインブームによりEthereumのガス代が一時高騰

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

ミームコインブームによりEthereumのガス代が一時高騰

コメント:宮本

直近のオンチェーン活動の増加によって、Ethereumの平均取引手数料(ガス代)が一時高騰しました。Etherscanによると5月5日には約155gweiまで高騰しており、これは2022年5月以来約1年ぶりの高水準となっています。

オンチェーン活動増加の背景にはPepeコインに代表されるミームコインブームが挙げられます。ミームコインはその名の通りインターネット・ミームをモチーフにした暗号資産を意味するものです。PepeコインはMatt Furie作の漫画「Boy’s Club」に登場するキャラクターである「Pepe the Frog」に関するミームをモチーフとしたミームコインで、4月15日にERC-20トークンとしてリリースされました。

5月5日にはPepeコインの時価総額が10億ドルを超えたり、5月6日にはリリース時の約65倍の価格にまで急騰したことでEthereumのオンチェーン活動も増加し、これに付随する形でガス代も一時高騰することとなりました。

一方で、ミームコインの価格上昇は投機目的の取引が主な要因であることには注意が必要です。Pepeコインのようなミームコインは多くの場合ユーティリティがなく、実用性はありません。Pepeコインは5月10日時点で最高値の1/2ほどの価格まで下落しているなど価格変動が大きくなっており、今後の先行きも不透明です。
Ethereumのガス代が高騰したことで思わぬ恩恵を受けたのはバリデーターです。バリデーターが受け取るステーキング報酬はコンセンサス報酬と取引手数料で構成されているため、ガス代が高騰することでステーキング報酬も増加する仕組みとなっています。5月5日には2021年3月以来の水準となる8.6%のAPR(Annual Percentage Rate:年換算利回り)を記録するなど、バリデーターにとっては嬉しい状況となっています。

ミームコインブームは投機の過熱を生むこともあり賛否両論となっていますが、バリデーターにとっては純粋に歓迎できるイベントなのかもしれません。

2023年のクリプトデリバティブ市場動向

コメント:中坪

暗号資産市場のトラッキング、市場分析情報を提供するCoingeckoから2023年のクリプトデリバティブ市場の動向をまとめたリサーチが公表されました。関連する情報と合わせて、暗号資産デリバティブ市場の概況を見ていきたいと思います。

2023年3月のデリバティブの取引量は約2.95兆ドルと、3月までの6カ月間で最高値に達しています。またCEX・DEXのスポット取引量との合計取引量におけるデリバティブ取引の比率を見ても74.8%とこちらも半年間での最も高いシェアを誇っていることがわかります。デリバティブの取引量は2022Q4と比較して34.1%の増加と前四半期の成長率29.3%と比べても5%も高い伸びを見せています。昨年11月といえば世界的な暗号資産取引所FTXが破産するという大きな事件がありました。そのため市場全体の取引量は11月から12月で半減しています。一方で、取引量全体でデリバティブが占める比率は大きく変化しておらず、むしろ増加傾向にあります。FTX騒動による相場の暴落や5月のテラショックを発端とする暗号資産の冬の到来で暗号資産市場はかなり厳しい状態だった2022年。このような暴落や市場不安はこれまでも幾度となく経験してきましたが、そういった経験を経て投資家たちはこのような厳しい市場環境でも高い利回りを持っていたり、暗号資産の価格変動のリスクヘッジに有用であったりするデリバティブへの投資を進めてきたことが、デリバティブ市場の市場占有率の上昇と関係していると考えられます。

次に、CEXごとのデリバティブ取引量のシェアを見ていきたいと思います。ダントツのシェアを誇るのはBinance。全体の半分を超える59.8%のシェアを誇っています。Binanceといえば昨年11月に日本の取引所を完全子会社化し日本市場への進出を発表しました。サービスは今年6月以降に開始予定とされており、ますます日本人にとってのデリバティブ取引の利便性が高まることが見込まれます。それに続くOKXは17.2%、Bybitは13.2%のシェアを持っていますがBinanceとの差はかなり開いています。また、4位以下の取引所はどれもシェアが3%を切っており、寡占市場となっていることが窺えます。上位3社だけで全体の9割の取引が行われています。

以前のメルマガでもご紹介したCegaをはじめデリバティブプロトコルを作成し販売するという流れも大きくなってきており、これから暗号資産デリバティブはますますその裾野を広げていきそうです。日本での取引環境と合わせてチェックしていきたいと思います。

注目の資金調達

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Limewire
  • 調達額: 1700万ドル
  • ラウンド: パブリックトークンセール
  • 投資家:-
  • カテゴリー: NFTs

LimeWireは、コンテンツクリエイターやアーティスト、ブランドが最も熱心なファン向けの会員制コミュニティを構築できるプラットフォームです。アーティストが直接ファンの会員を募り、定期的な収益を得るためのフレームワークとプラットフォームを提供することが主な目的です。ファンは、独占コンテンツ、プライベートコミュニティへのアクセス、お気に入りのアーティストやブランドと直接コミュニケーションを取ることができ、彼らの旅の一部になることができます。LimeWireのアプローチは、アーティストとファンのより深いつながりを育成し、よりエンゲージメントの高い忠実なファン層を生み出すことを目的としています。直接ファンの会員を募るプラットフォームを提供することで、LimeWireは、アルバム販売やツアーなどの従来の収益ストリームに頼らない持続可能なビジネスモデルの構築を支援することを目指しています。全体的に、LimeWireのミッションは、アーティストが自分のキャリアをコントロールし、ファンと意味のある関係を築くことを支援することです。

Blockworks
  • 調達額: 1200万ドル
  • ラウンド: –
  • 投資家:10T Holdingsなど
  • カテゴリー:Others

Blockworksは、数百万の投資家に対して暗号通貨に関する貴重な情報やニュースを提供するプラットフォームです。メディアと情報のハブとして、最新の暗号通貨の動向に関する洞察力と分析を提供することに専念しています。このプラットフォームは、急速に進化する暗号通貨市場の最新のトレンドや機会について、投資家が情報を得て最新情報を把握することを目的としています。冗長でなく自然な翻訳を提供することに重点を置き、高品質で情報量が豊富で魅力的なコンテンツを提供することにコミットしています。経験豊富な投資家であろうと、暗号通貨の世界に初めて足を踏み入れたばかりの人であろうと、Blockworksは情報を提供し、意思決定を支援し、常に最先端を行くためのニュースと洞察力のソースとなります。

Cable
  • 調達額:1100万ドル
  • ラウンド:シリーズA
  • 投資家:CRVなど
  • カテゴリー:Others

Cableは、金融犯罪コンプライアンスの義務を果たすために企業を支援する包括的なテストプラットフォームです。このオールインワンソリューションは、効果的なテストプロセスを簡素化し、規制要件を満たすことを組織に容易にします。Cableのプラットフォームは、使いやすく効率的に設計されており、企業はシステムやプロセスの脆弱性を素早く簡単にテストできます。Cableを使用することで、企業は金融犯罪コンプライアンスプログラムの弱点を特定し、非コンプライアンスや罰金のリスクを減らすことができます。全体的に、Cableは金融犯罪コンプライアンスに関して先を見据えた企業にとって貴重なツールを提供します。

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マネックスクリプトバンクでは国内外のweb3関連スタートアップへの出資およびグループ会社を含めた事業連携などを検討しています。ぜひ相談したいという方は下記アドレスまでご連絡ください。

担当:松嶋

今週のオンチェーン指標:Mempool Median Relative Fee(MMRF)

Mempool Median Relative Fee(MMRF)=総取引手数料/トランザクションサイズ(vByte)

概要

Mempool Median Relative Fee(MMRF)は、mempoolで待機しているトランザクションの相対手数料の中央値です。総取引手数料をトランザクションサイズで割って求められます。総取引手数料とはマイナーに支払われる取引手数料の合計額を指し、日次や移動平均で表されます。トランザクションサイズとは期間内の取引データの大きさを指します。

MMRFは、マイナーが収集できる手数料の合計がブロック内の有限スペースによって左右されるため、総取引手数料ではなくサイズあたりの取引手数料を考慮しています。この数値が高いと取引の需要が大きくなっていることを表し、逆に低いと取引の需要が小さくなっていると見ることができます。

これまでのMMRFの推移を見ると、以前は20前後で推移していた指標が、2023年4月末から現在にかけておよそ20倍となる400以上の値を記録しており、一時的に大幅上昇していることが確認できます。これは、「BRC-20」というトークン規格のミームコイン発行によって、ブロックスペースの需要が増加したことが原因になっています。

「Ordinals Protocol」という技術標準の登場によってビットコインのブロックチェーン上にテキストや画像などのデータを埋め込むことが容易になりました。これによりNFTや代替可能なトークンがビットコイン上で数多く発行されています。

取引需要の増加はビットコインの価格上昇が期待できる一方で、急な増加の場合は投機的な売買を含む可能性があります。手数料の高騰についてはネットワークの異常値として捉えることができるため、相場状況と合わせて注視が必要です。

※ここで紹介するオンチェーン指標は参考指標にすぎず、資産の売買を推奨するものではありません。投資判断に活用する場合にはご自身の判断でお願いいたします。

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