WEB3ニュースレター#46: JPMorganがFRB声明文を分析するAIをChatGPTベースに開発

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

Google CloudとPolygonが提携、ノードの立ち上げがより簡単に

コメント:宮本

Polygon Labsは4月27日、Google Cloudと複数年にわたって戦略的提携を結ぶことを発表しました。これにより、Polygon PoSおよびPolygon zkEVMのノード立ち上げがGoogle Cloud上で簡単に行えるようになります。
ブロックチェーンはノードと呼ばれるチェーンデータを保持したコンピューターによって支えられています。誰でもノードを立ち上げてネットワークに参加することができるようになっている一方で、ノードの立ち上げにはサーバーに関する知識や継続的な保守運用が不可欠であるため、これらをアウトソーシングできるノードホスティングサービスには一定の需要が存在します。
クラウド上でノード立ち上げを行えるフルマネージド型のノードホスティングサービスとしてはAWSが提供するAmazon Managed BlockchainやGoogle Cloudが提供するBlockchain Node Engineなどが以前から存在しますが、これらのサービスにおいてPolygonは対象外となっていました。今回の戦略的提携によりBlockchain Node EngineがPolygonをサポートしたことで、対応チェーン数という面においてGoogle CloudがAWSよりも先行する形となりました。
今回の発表で最も重要なのは、Polygon zkEVMの構成要素のうちゼロ知識証明を担うzkProverがクラウド上で動作するようになったということです。ゼロ知識証明は実施する際の計算コストが非常に重く、要求されるマシンスペックも一般的なノード用PCでは到底満たせないものとなっています。zkProverもその例外ではなく、1TBのメモリと128コアのCPUが最小システム要件となっていました。クラウド上でゼロ知識証明が動作することで、Polygon zkEVMのトランザクションがさらに高速かつ安価になることが期待されます。
アリババグループの子会社であるAlibaba Cloudもノードホスティングサービスへの参入を表明しており、第1四半期中のベータ版リリースを予定しています。Polygonも対応予定であるなど対応チェーン数の豊富さをアピールしており、今後フルマネージド型のノードホスティングサービスの競争は激化しそうです。

2023 機関クリプトヘッジファンド・ベンチャーレポート

コメント:宗田

バイサイド データベース のVisionTrack は「2023 機関クリプトヘッジファンド・ベンチャーレポート」を発表しました。 VisionTrackは2021年に暗号資産投資会社のギャラクシー デジタルの一部となっています。
クリプトベンチャーキャピタルは2022年には、204の暗号資産ベンチャーファンドが332億ドルをコミットし、2021年に194億ドルを調達した140のベンチャーファンドから大きく伸びました。ファンド数と金額だけではなく割合で見ても、2021年の全セクターの米国ベンチャー資金調達額の12.2%がクリプトセクターであるのに対し、2022年には米国のベンチャーマネージャーが調達した全技術分野の総額の約21.1%をクリプトが占めており過去最大の増加率となりました。さらに、オルタナティブ戦略において2022年にはクリプトベンチャーキャピタルはクリプトヘッジファンドへの資産配分を大きく上回る結果となりました。
一方で、クリプトヘッジファンドもやはり、2021年から2022年にかけてAUM、社数ともに増加傾向にあります。戦略面では、ロングポジション(買い)とショートポジション(売り)をほぼ同額持つマーケット・ニュートラル戦略が2021年に57%、2022年に23%増加し、ボラティリティの高まる中でα運用の人気が高まりました。ここで興味深いのが、クリプトヘッジファンドの最大手へのAUMの集中です。2022年末時点では全体AUMの75%近くを上位20社が占めています。またファンドマネージャーの大半が1年から3年のトラックレコードがあると推定されています。
2022年は、暗号資産の相場は冷え込みましたが、ベンチャーキャピタルやヘッジファンドによるクリプト投資が継続した年でした。世界全体の利上げの影響により2023年は資金調達が全体的に減少傾向にはありますが、機関投資家需要とともに彼らによるクリプト投資はますます成長する可能性があり目が離せないところです。

JPMorganがFRB声明文を分析するAIをChatGPTベースに開発

コメント:中坪

米国の大手投資銀行JPMorganがChatGPTの言語モデルをベースにしたAIツールを開発したと先週ブルームバーグが報じました。このAIツールはFRB、米国連邦制度理事会の声明や演説の内容を分析し、FRBの姿勢がタカ派よりなのか、それともハト派よりなのかということを評価することができます。このような政策転換度を解析することは、取引シグナルを先に知ることができるというメリットがあります。報道によれば、ここ最近は変動はあるもののタカ派の姿勢がドミナントとなっているようです。
このニュースで注目すべきポイントは二つあります。まず一つはJPMorganをはじめとする金融各社のAIについての対応です。今年に入ってからの爆発的な生成AIブームにより、日本でも企業の対応が分かれていますが、これは海外でも同様です。JPMorganは今回のAIモデルをChatGPTをベースに開発しています。しかし今年2月に報道された内容によれば、社としては社員のChatGPTの利用を制限しており、活用方法に関して慎重な姿勢をとっていることが伺えます。3月には競合のMorgan StanleyもChatGPTを開発するOpenAIが提供するChatbotの試験的な利用やOpenAIと共同でウェルスマネジメントサービスでのイノベーションを目指すと発表。国内ではSMBCグループがNECと共同でMicrosoftが提供するクラウドサービス「Azure」上でグループ全体で利用できるAIアシスタントツールの実証実験を開始すると発表するなど、AIとどのように共存するかを金融業界全体での模索が続いています。
もう一つの注目はセンチメンタル分析による取引シグナルの精度の向上に向けた期待感です。これまで検索数やTwitter等での発信内容を分析することで市場動向を見極めることはまだまだ難しいと言われてきました。しかし、現在のAI技術、特に大規模言語モデルを使った生成AI分野での発展と投資を考えるとセンチメンタル分析の飛躍的な向上が見込まれます。JPMorganが今回開発したAIのモデル性能が高まり、有用性が示されれば幅広い場面での活用ができるようになります。例えば、テクニカル指標にセンチメント情報を組み込むことでよりきめ細く投資家心理を反映した指標を作ることもできるでしょう。
今後どのような分野でAIへの投資と活用を進め、一方でどのような形で制限をかけていくのか、ここが大きな勝負の分かれ目となりそうです。

注目の資金調達

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Pinecone
  • 概要:マネージド・ベクトル・サービス
  • 調達額: 1億ドル
  • ラウンド: シリーズB
  • 投資家:a16zなど
  • カテゴリー: Others

Pineconeベクトルデータベースは、高性能なベクトル検索アプリケーションを構築するための強力なツールです。完全に管理されたデータベースであり、最新のベクトル検索ライブラリ、高度なフィルタリング機能、分散インフラストラクチャを組み合わせ、どのスケールでも高いパフォーマンスと信頼性を提供します。これにより、ベクトル検索のベンチマークやアルゴリズムの調整、インフラストラクチャの構築やメンテナンスの必要性がなくなります。Pineconeは、すべてのレベルの開発者がベクトル検索を利用できるように設計されており、基盤技術を気にすることなく素晴らしいアプリケーションの構築に集中できます。レコメンデーションエンジン、検索エンジン、またはベクトル検索を必要とする他のアプリケーションを構築している場合でも、Pineconeは高速で信頼性があり、スケーラブルなパフォーマンスを提供する理想的なソリューションです。

Zodia Custody
  • 概要:暗号資産カストディサービス
  • 調達額: 3600万ドル
  • ラウンド: シリーズA
  • 投資家:SC Ventureなど
  • カテゴリー:CeFi

Zodia Custodyは、機関投資家向けに設計された高品質の暗号通貨保管ソリューションです。Standard CharteredとNorthern Trustのパートナーシップによって開発されたZodia Custody Limitedは、投資持株会社として運営されています。同社は、英国の顧客に対してデジタル資産の安全な保管と管理を提供しています。暗号通貨保管サービスの需要が増加する中、Zodia Custodyは、デジタル資産に投資を求める機関投資家にとって信頼性の高い安全なソリューションを提供しています。Standard CharteredとNorthern Trustのパートナーシップにより、2つの主要な金融機関の専門知識が結集され、Zodia Custodyはクライアントにとって信頼性の高いオプションであることが保証されています。暗号通貨市場が成長し続ける中、Zodia Custodyは、デジタル資産に投資を求める機関投資家のニーズに応えるために適切な位置にあります。

izumi Finance
  • 概要:マルチチェーンDeFiプロトコル
  • 調達額:2200万ドル
  • ラウンド:シリーズA
  • 投資家:非公表
  • カテゴリー:

iZUMi Financeは、複数のブロックチェーンネットワーク上で動作する分散型金融(DeFi)プロトコルです。主な機能は、One-Stop Liquidity as a Service(LaaS)ソリューションを提供し、ユーザーが簡単に資産を別の資産または現金に変換できるようにします。これは、ユーザーにとって流動性提供プロセスを簡素化する1ステッププロセスによって実現されます。iZUMi Financeのマルチチェーンアプローチにより、ユーザーは異なるブロックチェーンネットワーク上で流動性にアクセスできるため、DeFiユーザーにとって多目的で柔軟なソリューションとなっています。スムーズで効率的な流動性提供サービスを提供することで、iZUMi FinanceはDeFiの全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させ、より広い観客にアクセス可能にすることを目指しています。

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今週のオンチェーン指標:Net Transfer Volume from/to Exchange

 

概要

Bitcoin Volatility Index(BVIN)は、ビットコインのボラティリティを測る指数です。

株式市場のボラティリティ指数として知られる「VIX(恐怖指数)」は、シカゴ・オプション取引所のS&P500指数オプションデータを用いた、30日間のインプライド・ボラティリティを測る指標です。BVINも同様に、Deribitという暗号資産デリバティブ取引所のビットコインオプションデータを用いて将来価格の予測変動率を計算します。

BVINが高いと、投資家がビットコインの価格変動が大きくなることを予想しているので、市場の不確実性や不安定性が高まっていることを意味します。この時にはボラティリティが警戒されてリスクオフの動きが強まります。

逆にBVINが低いと、投資家はビットコインのか価格変動が小さくなることを予想しているので、市場が安定していることを意味します。この時にはリスクオンによる積極的な買いが入りやすくなります。

これまでのBVINの推移を見ると高いところで120%以上、低いところで60%以下で推移しており、ビットコインの価格が大きく上下した時や、暗号資産市場に関する事件が起きた時には大きく反応している。

BVINの詳細については、 ホワイトペーパー (Alexander and Imeraj 2020)をご参照ください。

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