#111:Ethereumが次期大型アップグレードに向けた新テストネット「Mekong」をローンチ

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注目トピックス解説

Ethereumが次期大型アップグレードに向けた新テストネット「Mekong」をローンチ

コメント:宮本

Ethereum Foundationは11月7日、Ethereumの新しいテストネットである「Mekong」に関する記事を公開しました。
Mekongのローンチ自体は10月31日にEthereum開発者コミュニティの定例会議「 Ethereum All Core Developers Consensus Call #145」にて報告されており、今回公開された記事はMekongの概要や利用方法などが記載されたものになります。
Mekongは、Ethereumの次期大型アップグレードである「Pectra」の主要機能をテストできるように立ち上げられた新しいチェーンです。
通常、Ethereumの大型アップグレードは「テストネット」と呼ばれるテスト用のチェーンから実装を行い、テストネットにて問題がないことを確認した上でEthereumに実装するといったプロセスを取ります。しかし、今回のPectraでは、既存のテストネットへの実装を行う前に、専用の新しいテストネットを公開するといった異例の対応が取られています。
今回このような対応となった背景として、Pectraにて追加されるEthereumの新機能(EIP)が、ウォレットのUXやステーキングの仕様を大きく変更するものであるといったことが挙げられます。
ウォレットのUXについては、EIP-7702という既存のウォレットにAccount Abstraction(AA)を導入する新機能によって大きく変更されます。AAの詳細については ウォレットのUXを向上させる、Account Abstractionとその近況(第1回)にて、EIP-7702の詳細については ウォレットのUXを向上させる、Account Abstractionとその近況(第3回)にて解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。
ステーキングの仕様については、EIP-7251という新機能によってステーキングの最大残高が32ETHから2048ETHまで引き上げられます。また、EIP-6110/EIP-7002という新機能によって、ステーキング残高の預金/出金処理についても変更されます。
これらの変更に伴い、ウォレット開発者は新機能の使用方法を確認したり、既存ウォレットへの組み込みを行う際にバグが発生しないかを確認したりといった様々なテストを行う必要があります。ステーキングを行うバリデーターにとっても、最大残高を増やすための処理を確認したり、追加された出金処理が正常に動作するかを確認したりといったテストが必要になります。
このようなテストは時間がかかることが予想されるため、既存のテストネットへの実装を行う前に、テストを行うことができる場を設ける必要があると考えられるようになり、Mekongが立ち上げられることとなりました。Mekongはあくまで一時的なテストネットであるため、数か月間の実行にとどまり、年内にシャットダウンする可能性があることが 開発者会議において言及されています。
今回公開されたMekongテストネットには、 ランディングページ上にて公開されているJSON-RPCエンドポイントを用いることで誰でも接続することが可能です。また、よくある質問についても 別のページにてまとめられており、テストを実施する際にはこれらの情報が参考になりそうです。
ユーザーにとって影響が大きいのは、EIP-7702によるウォレットUXの変更でしょう。必要となるトランザクションの数が減少したり、ガス代なしで利用できるDappsが登場したりといった変化が考えられます。今回公開されたMekongを用いて、ウォレット開発が順調に進むことを期待したいところです。

注目の資金調達(11/4~11/10

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

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担当:松嶋

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