#108:香港がe-HKD(デジタル香港ドル)の試験運用を拡大、第2段階を開始

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注目トピックス解説

香港がe-HKD(デジタル香港ドル)の試験運用を拡大、第2段階を開始

コメント:宮本

香港金融管理局(HKMA)は9月23日、e-HKD(デジタル香港ドル)の試験運用について、第2段階を開始することを発表しました。

試験運用の第1段階については2023年10月に完了しており、リテール決済、定期支払い、オフライン決済、預金のトークン化、他のブロックチェーンへのブリッジ、トークン化資産による決済といった6つのユースケースが研究対象となりました。第1段階における調査結果については、 HKMAがレポートとして公開しています。

今回発表された第2段階については、第1段階で研究されたユースケースのうち、定期支払い、オフライン決済、トークン化資産による決済の 3つのユースケースに研究対象を絞って実施されることが明示されています。また、一部の研究についてはすでに詳細が発表されているものもあります。ANZとVisaが参加する研究がこれに該当しており、 e-HKDを用いたDVP(Delivery Versus Payment)決済のテストを実施する予定であることを発表しています。DVP決済は証券の引渡しと資金の支払いを同時に実行する仕組みのことで、決済不履行が生じても取りはぐれが生じないといったメリットがあります。資金側にはe-HKDが、証券側にはFidelity InternationalやChinaAMCが提供するトークン化ファンドユニットが用いられることが明記されており、オーストラリアの機関投資家がCBDCを用いてトークン化ファンドユニットを購入するような、投資におけるクロスボーダー決済の実証が行われる予定です。

こうした試験運用の第2段階は12か月間にわたり実施され、2025年末までに第2段階における調査結果についてのレポートを公開する予定であるとしています。

香港はe-HKDの試験運用だけでなく、Web3関連領域における規制整備や政策立案についても積極的な姿勢を取っています。規制整備の面では、 2月20日にデジタル資産の分別管理に関するガイダンスを公開したり、 4月15日にはビットコイン・イーサリアムETFの上場について承認するなどしています。特にイーサリアムETFについては米国よりも先に承認していたり、 2024年内にステーキングETFについても承認する可能性があるとする報道がされているなど、積極的な姿勢が目立ちます。

また政策立案の面でも動きがみられ、 6月24日にはWeb3領域および暗号資産に関する政策を議論するための小委員会の設立が行われています。

このように、香港はあくまでも規制に準拠した形ながら、Web3領域や暗号資産自体については推進するような戦略を取っていることが伺えます。日本も同様の戦略を取っており、同じくAPACに位置していることから、香港の動向にも注目しておきたいところです。

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担当:松嶋

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