#100:Polygonが「MATIC」から「POL」への移行スケジュールを発表、9月4日を予定

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注目トピックス解説

Polygonが「MATIC」から「POL」への移行スケジュールを発表、9月4日を予定

コメント:宮本

Polygon Labsは7月18日、Polygonのネイティブトークンである「MATIC」を「POL」へと移行するスケジュールを発表しました。移行日時については9月4日が予定されています。

MATICからPOLへの移行は、「Polygon 2.0」というアップグレードの一部として提案されたものです。まずはPolygon 2.0の概要についてみていきましょう。

Polygon 2.0は、複雑化しているPolygonエコシステムを統一するために提案されたアップグレードプランです。現在のPolygonエコシステム内には、メインとなるPolygon PoSというサイドチェーンのほかに、Polygon zkEVMというレイヤー2や、Polygon CDKという開発ツールによって立ち上げられたレイヤー2などが混在しています。これによって、エコシステム内の流動性が断片化しているという課題が発生していました。

このような課題を解決するために、Polygon 2.0ではAggLayerというプロトコルの導入が予定されています。AggLayerは、接続されているチェーン間のトランザクションを瞬時に実行するようなプロトコルです。先述したPolygonエコシステム内のすべてのチェーンをAggLayerに接続することで、エコシステム内のチェーン間でTVLが統一されたり、流動性を確保することができると説明されています。

AggLayerの仕組みとしてゼロ知識証明が使用されているため、接続するチェーンについてもゼロ知識証明に対応している必要があります。Polygon zkEVMやPolygon CDKによるレイヤー2についてはすでにゼロ知識証明に対応していますが、Polygon PoSについては対応していないため、このままではAggLayerに接続することができません。

このため、Polygon 2.0ではPolygon PoSのゼロ知識証明への対応も予定されています。具体的には、Polygon PoSの検証方法がzkEVM Validiumというゼロ知識証明を用いたものに変更されます。

このようにPolygonのエコシステム全体が一新されるため、ネイティブトークンについても新たなものを導入することでより変化が分かりやすくなるという議論が行われるようになりました。こうして提案された新しいネイティブトークンがPOL(Polygon Ecosystem Token)です。2023年9月に初めてPOLの仕様が開発者コミュニティ上で提案された後、2023年10月にはEthereumメインネット上において実装が行われました。今回の発表により、9月4日からはPolygon PoSにおいてもPOLが正式に実装されることになります。

今回の移行にあたり、Polygon PoS上のMATICについては自動的にPOLへとアップグレードが行われることが発表されています。

一方で、EthereumやPolygon zkEVM上のMATICについては、トークン移行用のスマートコントラクトを用いて手動でPOLへのアップグレードを行う必要があると発表されています。現在はPOLへのアップグレード期限については設定されていないものの、将来的には期限が設定される可能性があることが示唆されています。

POLの実装により、いよいよPolygon 2.0が動き始めることになります。AggLayerやPolygon PoSのアップグレード動向についても、今後注視しておく必要がありそうです。

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スクエニがブロックチェーンサッカーゲーム『サッカーバース』の資金調達をリード

コメント:勝山

ブロックチェーン活用のサッカーゲーム「サッカーバース(Soccerverse)」が、国内ゲーム開発大手スクウェア・エニックス(Square Enix)主導のもと、310万ドル(約4.9億円)を資金調達しました。

今回の資金調達は、「サッカーバース」のゲーム内機能の充実や開発レベルの向上を目的としています。昨年2月にも、初期投資家であるゲームとデジタルスポーツに特化したVCファンドのヒロキャピタル(Hiro Capital)から資金調達し、累計調達額は400万ドル(約6.3億円)に達しました。

「サッカーバース」は、シュミレーション型のサッカーチームマネジメントゲームです。プレイヤーが、マネージャーとしてクラブや選手を管理し、チームを強化することができます。ゲームの要素をコミュニティ主導で決定できる分散型構造も採用しており、ゲーム内のポイントはブロックチェーン上で管理されています。

「サッカーバース」のゲームとしての良し悪しはわかりませんが、スクウェア・エニックスがリード投資家として出資したことは注目です。

スクウェア・エニックスは、中期経営計画でブロックチェーン・エンターテインメント、Web3、AI・クラウドを新事業分野の3つの柱と位置づけ、積極的に取り組んでいます。

特にブロックチェーンゲーム(以下、BCG)に関しては、自社開発の「シンビオジェネシス」や「資産性ミリオンアーサー」などを通じて、その可能性を探求してきました。

また、スクウェア・エニックスはこれまでもThe SandboxやElixir Games、HyperPlay、ZebedeeなどBCG関連の複数のプロジェクトへ出資しています。

現時点でBCGの正しい形が見えない中、スクウェア・エニックスは自社開発と出資の両輪で、リスクを分散しながら新たな成功モデルを模索していると言えるでしょう。

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注目の資金調達(7/8~7/21

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

SPOT Protocol
日付: 07月08日
調達額: $1.00M
ラウンド: Strategic
投資家: Coinbase Venturesなど
カテゴリー: DeFi
プロジェクト概要: SPOTは、流動性市場ではなくトランチングを通じて安定性を維持する独自のアプローチを導入した分散型ステーブルコインです。この革新的なデザインにより、SPOTはスケーラビリティを提供しながら価格の安定性を確保します。ユーザーはSPOTをインフレ対策として直接保有したり、デジタルキャッシュの代替としてピアツーピア取引に利用したり、USDCの代わりに準備金として担保として使用することができます。これら多目的な使用例を提供することで、SPOTはデジタル資産空間の様々な利害関係者のニーズに対応することを目指しています。その分散化された性質とトランチングメカニズムは、従来のステーブルコインとは異なり、デジタル資産保有において安定性と柔軟性を求める人々に有望な解決策を提供しています。

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担当:松嶋

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