#95:LayerZeroがSolanaに対応、Ethereumとのクロスチェーンブリッジが可能に

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注目トピックス解説

LayerZeroがSolanaに対応、Ethereumとのクロスチェーンブリッジが可能に

コメント:宮本

クロスチェーンブリッジを提供するLayerZeroは5月30日、Solanaに対応したことを発表しました。クロスチェーンブリッジとは、異なるブロックチェーン間で暗号資産NFT、トークンなどを移転することができるサービスのことです。

SolanaはEthereumとの互換性がない代わりに、Ethereumよりも1秒間に処理できるトランザクション数が多く、高速であることを特徴としたブロックチェーンです。

Ethereumとの互換性があるPolygonやAvalancheなどのブロックチェーンについては、クロスチェーンブリッジを実装しやすいという特徴があります。一方でSolanaはEthereumとの互換性がないため、これまでSolanaに対応したクロスチェーンブリッジは限られたものとなっていました。

今回LayerZeroがSolanaに対応したことにより、ユーザーにとって利用できるクロスチェーンブリッジの選択肢が増えることになりました。クロスチェーンブリッジが提供する機能は「暗号資産やNFT、トークンなどの移転」というシンプルなものなので、選択肢が増えてもあまりメリットはなさそうに思えますが、果たしてメリットはあるのでしょうか?

実は、多くのクロスチェーンブリッジはサービス提供元などの第三者を信頼することが必要となる仕組みを採用しています。異なるブロックチェーン間でトークンなどの移転を行うためには、その取引が正しいものであるかといった検証を行う必要があります。この検証について、サービス提供元などの第三者が行っているクロスチェーンブリッジがほとんどです。

第三者を信頼する必要がない、いわゆる「トラストレス」なクロスチェーンブリッジを実現する仕組みについても「Cosmos IBC」というものが存在してはいますが、こちらは大量のガス代が必要となるため、現状ではユーザーが利用することは難しい状況となっています。

以前からSolanaに対応していたクロスチェーンブリッジとして、Wormholeが挙げられます。Wormholeでは検証を「Guardian」という第三者が行っています。現在Guardianは19の企業が担っており、リストは 公式ダッシュボードから確認することができます。

一方で、今回Solanaに対応したLayerZeroは「Oracle」と「Relayer」という第三者が検証を行っています。OracleとRelayerは別のエンティティになっており、検証には両方の承認が必要であるという特徴があります。現在OracleはChainlinkやGoogle Cloudなどが提供しており、LayerZeroを利用するサービスがいずれをOracleとして採用するか選択することができます。

このように、クロスチェーンブリッジは第三者への信頼が必要となり、プロトコルによってその主体や仕組みが異なっています。利用できるクロスチェーンブリッジの選択肢が増えることには、それぞれのユーザーがより信頼できると思える主体や仕組みを選びやすくなるというメリットがあります。また、それによって信頼が分散し、ネットワーク全体のセキュリティが高まる側面もあります。

ビットコイン半減期から約2ヶ月、各マイニング企業への影響は?

コメント:青木

2024年4月に発生したビットコインの半減期から約2か月が経過しました。この半減期ではマイニング報酬が6.25BTCから3.125BTCに減少し、ビットコインマイニングで収益を上げている企業に対して少なからず影響を与えるものになっています。各大手マイニング企業がどのように対応しているのか、具体的な事例を見ていきましょう。

コロラド州に拠点を置くRiot Platformsは、半減期後に収益が43%減少しました。これに対して、同社は大規模なインフラアップグレードを行っています。具体的には、テキサス州コルシカーナに新しいビットコインマイニング施設を設立し、最新のMicroBT製のイマーションクーリングシステムを導入しました。この施設は最終的に1ギガワットのマイニング容量を持つ予定であり、2024年末までに自己採掘ハッシュレートを31 EH/sに増やす計画です。さらに、Riotはエネルギー効率の向上を目指し、電力制限プログラムに参加することでエネルギークレジットを取得し、収益を補填しています。5月には約730万ドルのエネルギークレジットを獲得しました。

一方、米フロリダ州に拠点を置くMarathon Digitalでは、生産量が27.5%減少しましたが、獲得した採掘ブロック数を増やすことで収益の減少をある程度緩和しています。2024年5月には、マラソンは170ブロックを採掘し、4月の129ブロックと比較して32%の増加を達成しました。さらに、マラソンは最新のハードウェア導入や革新的な冷却技術の投資にも力を入れており、長期的な成長を支えるための垂直統合型技術スタックを構築しています。ケニア共和国エネルギー・石油省と協定を締結するなど、エネルギー効率の向上と国際展開を進め、将来的には多様な地理的拠点での運営を目指しています。

このように、ビットコインの半減期は、各企業の収益性を大きく左右し、経営戦略の転換を促す重要なイベントです。ここでは大手マイニング企業の対応を紹介しましたが、一部の中小企業はマイニング事業からの撤退を余儀なくされる場合もあります。今後も企業はビットコイン市場の動向を注視し、マイニング業界の変化に迅速に対応することが求められます。各企業の今後の対応から目が離せません。

注目の資金調達(6/3~6/9

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Milady
日付: 06月03日
調達額: $5.00M
ラウンド: Undisclosed
投資家: DWF Labsなど
カテゴリー: Others
プロジェクト概要: LADYSはMilady NFTコレクションを表すミームコインであり、完全にミーム的に最適化されたホワイトピルを具現化しています。典型的なミームコインとは異なり、LADYSは自己組織化された通貨として、優雅さとエンパワーメントの象徴として際立っています。LADYSはドリップ通貨として機能し、ユーザーにカルマ、魅力、美しさに対するポイントを報酬として与え、最終的にコミュニティ内での影響力を蓄積します。LADYSは、洗練と自己表現の価値と一致する独自で目的のあるトークンを提供することで、伝統的なミームコインの概念を超越しています。

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担当:松嶋

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