ステーブルコイン総時価総額(Total Stablecoins Market Cap)とは?
ステーブルコイン総時価総額(Total Stablecoins Market Cap:TSMC)は、発行されたステーブルコインの合計時価総額と定義されます。
ステーブルコインには大きく分けて3つの分類があります。1つ目の分類は、Collateral-Backedといって価値の裏付けとなる担保資産が存在するステーブルコインです。担保となるのは暗号資産や法定通貨、コモディティなどがあります。
最後の分類としてPartial collateral-Backedと呼び、部分的に担保資産があるステーブルコインがあります。これはCollateral-BackedとNon Collateral-Backedの仕組みを合わせたものとなっています。具体的には、通貨の一定割合を担保資産によって裏付け、残りを供給量の調整を行うアルゴリズムによって価値を維持します。
図1 TSMCとTVL
図1は、TSMCとTVL(ブロックチェーン上の預託資産額)の推移を表示したものです。TSMCとTVLは全体的な傾向として正相関にあることが分かります。DeFiを中心とするブロックチェーン上のアプリではステーブルコインが広く使われていることが関係しています。
図3 チェーンごとのTSMC(緑:Ethereum、青:Tron)
図3は、ブロックチェーンごとのTSMCを表示したものです(緑:Ethereum、青:Tron)。暗号資産市場の長らく続いた冬相場によってEthereumをはじめとしたTSMCは減少傾向にあります。一方でTronのTSMCは徐々に増加しています。これはアルゼンチンやナイジェリア、コートジボワールなど新興国で決済ネットワークとしてTronが注目されていることが影響していると思われます。
本日、SBIホールディングスとUSDCを発行する米Circle社の包括的業務提携に向けた基本合意書の締結が発表されました。今後は日本においてもUSDCなどのステーブルコインの流通や、金融機関らによる新規発行の動きが期待されます。
※ここで紹介するオンチェーン指標は参考指標にすぎず、資産の売買を推奨するものではありません。投資判断に活用する場合にはご自身の判断でお願いいたします。
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