#71:韓国の年金ファンドが約2000万ドルのコインベース株式を購入

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

DisneyがDapper Labsと提携、NFTマーケットプレイス「Disney Pinnacle」を始動

コメント:宮本

Dapper Labsは11月14日、Disneyと提携を結びNFTマーケットプレイス「Disney Pinnacle」をリリースすることを発表しました。

Dapper Labsは「CryptoKitties」や「NBA Top Shot」などのNFTコレクションの発行元として知られているカナダの企業で、NFTに特化したブロックチェーン「Flow」などの開発も行っています。

発表では、DisneyやPixarの作品や、Star Warsに登場するキャラクターの「Digital Pin」が販売され、Disney Pinnacle上で取引が行えるようになることが明記されています。発表ではDigital Pinがどういったものであるのかについては説明されていませんが、 一部の報道ではDigital PinはFlowブロックチェーン上のNFTであるとされています。

また、Disney Pinnacleは年内にiOS向けモバイルアプリとして一般公開される予定であることも明記されています。 公式サイトについてはすでに公開されており、Waitlistに登録するためのフォームが用意されています。

今回の発表で興味深いのは、Dapper Labsの発表や公式サイトの中で「NFT」という単語が一度も登場しなかったことです。今回の発表だけでなく、NFTという単語を意図的に避けようとする動きが最近見られます。例として、11月17日にNHLが発売したNFTコレクション「NHL Breakaway」の 公式発表においても、NFTではなく「Digital collectibles」という単語が用いられています。

NFTという単語の使用を避ける背景としては、NFTの持つネガティブなイメージがコレクションに付随することを恐れていることが考えられます。NFTの持つメリットとして、ユーザー間で売買などの取引を簡単に行えることや、メンバーシップの証明を簡単に行えることなどが挙げられますが、DisneyやNHLは「Digital PIN」や「Digital collectibles」などの単語でも十分にこれらのメリットを説明できると判断したのかもしれません。

韓国の年金ファンドが約2000万ドルのコインベース株式を購入

コメント:中坪

世界第3位の年金運用組織である、韓国の国民年金サービスは先週水曜日にSECに提出した保有報告書において、米国の暗号資産取引所大手コインベースの株式を購入したと報告しました。購入株式数は282,673株で金額は1990万ドル、日本円で約30億円にも及びます。これは当該ファンドでは初めての暗号資産関連株式の購入となり、巨大機関投資家も暗号資産市場へ目を向けずにはいられない状況を示唆しています。ファンドポリシーとして暗号資産には投資しないと明言しているものの、2021年には暗号資産取引所には投資する可能性があると言及しており、それを実行した形になります。

韓国国民年金サービスは今年の6月末までに7550億ドルもの資産を管理下に置いており、世界最大の年金ファンドである日本のGPIFが昨年末時点で約1.3兆ドルを運用していることから考えても非常に大きな年金ファンドであることがわかります。全資産からすればコインベース株が占める比率は単純計算でたった0.002%にすぎませんが、暗号資産市場へのエクスポージャーを始める第一歩としてはかなりの巨額であったことは疑いようのない事実です。

コインベース側の視点からもみてみましょう。コインベースの時価総額は2023年11月17日15:30(JST)現在で約232億ドルです。今回購入した株式が全体に占める割合は約0.085%程度となります。ちなみにyahoo financeでその他の主要な機関投資家の保有状況を見てみると、バンガードグループやアークインベストメントなど主要な投信運用会社が大株主となっているようです。ちなみに4番手には日本の三井住友トラストホールディングスが、5番手にはその傘下の日興アセットマネジメントが続いているなど、日本の金融機関も大量に保有していることがわかります。

コインベース株は先週水曜日終値は6.58%高い98.15ドルをつけ、年初来で192.1%も上昇しています。米国でのETF承認の可能性が高まりつつある中で、暗号資産への関心を持ちつつも冬の相場で身動きが取りづらかった機関投資家たちが春に向けて動き出しつつあるようです。暗号資産系企業はその性質上IPOではなくICO/IEOによって資金調達するケースがほとんどです。そのためコインベースのように上場しているケースは世界的に見ても珍しく、機関投資家にとってコインベース株は間接的に暗号資産に投資するにはうってつけであると言えます。この流れに日本のGPIFはどう対応するのでしょうか。GPIFでもオルタナティブ投資を積極的におこなっていますが、その一環として暗号資産関連企業へのエクスポージャーを進めていくのか目が離せません。

注目の資金調達(11/13~11/19

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Fnality

日付: 11月14日
調達額: $95.00M
ラウンド: Series B
投資家: Goldman Sachsなど
カテゴリー: CeFi
プロジェクト概要: Fnality Internationalは、金融市場への分散台帳技術(DLT)の潜在的な影響を理解することを目的とした研究プロジェクトとして始まりました。時間の経過とともに、このプロジェクトは、トークン化された現金資産を使用して証券取引を決済するためにブロックチェーンとDLTの利用を探求する金融機関のコンソーシアムを巻き込むように拡大しました。これにより、プロジェクトは金融市場インフラストラクチャ(FMI)が直面するさまざまな課題に取り組むことを目指しました。このイニシアチブはユーティリティ・セトルメント・コイン(USC)プロジェクトと名付けられ、トークン化された取引を絶対的な確実性と最終性を持って決済することができるピア・ツー・ピアのデジタル現金資産の開発を主な目標としています。

Kakarot

日付: 11月14日
調達額: —
ラウンド: Seed
投資家: Stake Capital Groupなど
カテゴリー: Infrastructure
プロジェクト概要: カカロットは、エジプトのカイロに拠点を置くEthereum Virtual Machine(EVM)であり、Ethereumスマートコントラクトの実行をStarknet上で容易にするために設計されています。Kakarotを活用することで、ユーザーはスケーラビリティの利点を享受しながら、Starknet上にスマートコントラクトを展開することができます。特に、Kakarotは証明可能なトランザクションとブロックの提供を保証し、展開された契約のセキュリティと信頼性を向上させます。Starknetとの互換性を持つKakarotにより、開発者はEthereumスマートコントラクトの機能性と信頼性を維持しながら、レイヤー2のスケーリングの利点を活用することができます。Kakarotを利用することで、ユーザーはStarknetのスケーラビリティソリューションの潜在能力を引き出し、効率を向上させ、コストを削減しながら分散型アプリケーションを構築・展開することができます。

Baton

日付: 11月15日
調達額: $4.20M
ラウンド: Undisclosed
投資家: BITKRAFT Venturesなど
カテゴリー: Others
プロジェクト概要: バトンは、アーティストが自分の貢献に適切な認識と報酬を受けることを保証するための包括的なツールセットを確立することを目指しています。これらのツールのエコシステムを作成することで、バトンはアーティストが正確なクレジットと報酬を受け取る際に直面する課題に取り組みます。プラットフォームは、芸術作品の追跡と帰属を透明なフレームワークで容易にすることで、シームレスな共同作業プロセスを促進します。バトンのツールの導入により、アーティストは自分の貢献が適切に認識され報酬を受ける手段を確保することができます。このエコシステムは、アーティストにとって公正かつ公平な環境を育み、すべての共同作業者間で信頼と責任を促進します。バトンは透明性を高めることで、アーティストのクレジットと報酬の方法を革新し、最終的には彼らが自分の作品の価値を十分に実現する力を与えることを目指しています。

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