今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。
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注目トピックス解説
Ethereumにて匿名取引を実現する「Nocturne」、その仕組みとは?
コメント:宮本
Nocturne Labsが開発するのは、Ethereum上に匿名で取引を行えるようなプライベートアカウントを導入するプロトコル「Nocturne」です。ETHやERC-20だけでなく、ERC-721やERC-1155などのNFTを用いた匿名取引にも対応していることが特徴で、来月にリリースされる予定となっています。
Ethereum上で匿名取引を実現する方法としては、Tornado Cashなどのミキサーや、Aztec Connectなどのレイヤー2がすでに存在します。しかし、昨年8月にはTornado Cashが米国財務省から制裁を受けるなど、ミキサーについてはAML/CFTの観点から規制当局から規制対象としてみなされるようになっています。また、Aztec Connectなどのレイヤー2については、Ethereumとの互換性に問題があることが指摘されています。Nocturneはこうした規制上の懸念や互換性の問題をクリアしているのでしょうか?Nocturneの仕組みについて詳しくみていきましょう。
まずは匿名取引に必要となるアドレスの生成方法について説明します。Nocturneでは、ユーザーごとに「Canonical Address」という専用アドレスと、「Viewing Key」「Spending Key」と呼ばれる2つの秘密鍵が用意されています。ユーザーはCanonical AddressとViewing Keyを用いることで、1回限り使用できるアドレス「Stealth Address」を生成することができます。このStealth Addressをトランザクションに使用することで、Nocturneにおける匿名取引を行うことができます。また、Stealth Addressを用いたトランザクションの署名の際に、Spending Keyを使用するような仕組みとなっています。
アドレスの生成を行った後、実際に匿名取引を行うためにはStealth Addressへ資産を送信する必要があります。Nocturneはこの送信プロセスにおいてAML/CFTを実現しようとしています。Stealth Addressへの送信方法についてもみていきましょう。
Deposit Screenerによる審査で承認された場合は、ユーザーの資産は「Teller」というコントラクトに送信されることになります。Tellerは資産の保管庫のような役割を担うコントラクトですが、実際に資産を保管しているわけではなく、ノンカストディアルであることが明記されています。
Tellerにユーザーの資産が送信されると、「Handler」というコントラクトがトリガーされて「Note」という資産に紐付いた独自の記録が発行されます。Noteには所有者のStealth Addressや資産の種類・数量が記録されているため、Stealth Addressを用いた匿名取引の内容はNoteとしてHandlerに蓄積されることになります。
まとめると、NocturneはDeposit Screenerというオフチェーンの主体を導入することによってAML/CFTに準拠し、AAを使用することによって互換性の問題をクリアした匿名取引プロトコルであるといえそうです。こうした匿名取引プロトコルによって、給与支払いなどにEthereumが用いられるようになる可能性が生まれるかもしれません。
JPモルガン発行のJPMコイン、日々の取引高が10億ドルに
コメント:中坪
JPモルガンのグローバルにおける決済部門責任者であるTakis Georgakopoulos氏が、同社が発行するデジタルアセットのJPMコインの日々の取扱高が10億ドル規模になっていると明らかにしました。6月時点では発行開始から累計で3000億ドルの取引を処理したと発表されており、現在の取引量がこの数ヶ月で大幅に増加していることがわかります。JPMコインは現時点でto B向けの決済サービスに利用されているため、暗号資産の冬の中でも多くの企業がデジタル通貨を使った決済に関心を寄せつつあることを示唆していると言えるでしょう。世界最大の金融グループであるJPモルガンが日々取り扱う取引の総額は10兆ドルであることを考えると、JPMコインの比率は依然たったの1万分の1にすぎませんが、今後の伸び代が大いに期待できそうです。
以前のメルマガでご紹介しましたが、JPMコインとはパーミッションドブロックチェーン上で発行されているホールセール取引に特化した決済システムです。現時点では米ドルとユーロに対応しており、JPモルガンの顧客間取引における決済で活用されています。一般の暗号資産同様に24時間365日いつでも決済することが可能で、旧来の決済よりも高速で取引を行うことができます。これにより企業は資金の流動性マネジメントが一層容易になり、資金繰りの悩みを減少させることができます。
類似の暗号資産にはRipple社の発行するXRPがありますが、JPMコインは現在リテール向けには利用することができません。Georgakopoulos氏によれば今後消費者にもJPMコインの持つ利便性にアクセスできるようにしていく考えがあるとのことです。また、もう一つXRPと異なる点としては、JPMコインが利用できるのはJPモルガンの顧客間という制限があることが挙げられます。この点に関してもJPモルガンはシンガポールのDBS銀行をはじめとする他の金融機関と協力し、銀行間での取引を可能にする取り組みを進めているようです。
注目の資金調達(10/23~10/29)
※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。
Port3 Network
日付: 10月23日
調達額: —
ラウンド: Undisclosed
投資家: DWF Labsなど
カテゴリー: Web3
プロジェクト概要: Port3は、オフチェーンとオンチェーンのデータを集約し標準化することで、Web3アプリケーションに高いアクセシビリティと効果をもたらすソーシャルデータレイヤーを開発しました。彼らの製品であるSoQuestは、9つのL1(レイヤー1ブロックチェーン)とほとんどのEVM(Ethereum Virtual Machines)をカバーするタスクとミンティングプラットフォームとして機能します。SoQuestは、ブロックチェーン上とオフチェーン上のさまざまなソースからデータを収集し組織化し、一貫性と信頼性を確保します。Port3は、統一された強力なデータレイヤーを提供することで、Web3のユースケースの機能を向上させ、開発者やユーザーがさまざまなデータを活用できるようにすることを目指しています。異なるブロックチェーンネットワークに対する広範な互換性を持つSoQuestは、Web3エコシステムでのデータのアクセスと活用のための多目的なソリューションを提供します。
HYTOPIA
日付: 10月24日
調達額: $3.00M
ラウンド: Undisclosed
投資家: Delphi Venturesなど
カテゴリー: NFTs
プロジェクト概要: HYTOPIAは、経験豊富なMinecraftのモッダーとサードパーティのゲームクリエーターからなる献身的なコミュニティによって開発された革新的なビデオゲームプロジェクトです。これらの個人は過去10年間、Minecraftのモッディングとゲームコミュニティの形成と拡大に積極的に関与してきました。 HYTOPIAの主な目的は、Minecraftのエコシステム内での創造的な表現の既存の制約とギャップを克服することです。プレイヤーの体験を近代化することで、ゲームはプレイヤーが創造力を解放するための新鮮でエキサイティングなプラットフォームを提供することを目指しています。
Triple-A
日付: 10月25日
調達額: $10.00M
ラウンド: Series A
投資家: Peak XV Partnersなど
カテゴリー: CeFi
プロジェクト概要: トリプルAは、2018年にフィンテック起業家のエリック・バルビエによって設立された会社で、ステーブルコインとブロックチェーン技術を使用した安全で効率的な支払いソリューションを提供することに特化しています。トリプルAの革新的なプラットフォームにより、世界中の企業は送金と受け取りの両方で迅速な送金を楽しむことができます。安定した価値を維持するために設計された仮想通貨であるステーブルコインを活用することで、トリプルAは信頼性のある一貫した取引を保証しています。ブロックチェーン技術の統合により、これらの支払いのセキュリティと透明性がさらに向上します。トリプルAのソリューションは、より迅速かつ効率的なグローバルトランザクションのニーズに応え、従来の銀行システムの制約を克服することができます。先見の明のあるアプローチにより、トリプルAは企業が国境を越えた支払いを行う方法を革新し、従来の方法に対する信頼性のある効率的な代替手段を提供しています。
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