#67:Layer2とLayer3をフル活用したハイブリット取引所GRVTの登場

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

MastercardがCBDCに関する実証実験を実施、CBDCのEthereumトークン化が可能に

コメント:宮本

Mastercardは10月12日、オーストラリア準備銀行(RBA)およびデジタル金融共同研究センター(DFCRC)と共同でオーストラリアにおけるCBDCの実証実験を行ったと発表しました。

今回発表された実証実験は、CBDCの相互運用性を実現することに焦点を当てたものとなっています。CBDCは各国の中央銀行が独自の分散型台帳技術(DLT)を用いるため、Ethereumなどの既存のブロックチェーン上にCBDCを持ち込んで利用すること、つまり相互運用性を実現することは難しいとされていました。

一方で、異なるブロックチェーン間で相互運用性を実現するソリューションとしては、「ラップドトークン(Wrapped Token)」というものがすでに存在します。ラップドトークンの例として、BTCをEthereumに持ち込む「WBTC(Wrapped BTC)」を見てみましょう。BitcoinとEthereumは異なるブロックチェーンなので、通常であればBTCをEthereum上のDeFiなどで利用することはできません。そこで、裏付け資産としてBTCを用意した上で、Ethereum上でWBTCというBTCと1:1で価値が連動する新しいトークンを発行することで相互運用性を実現する仕組みが考え出されました。WBTCはBTCをEthereumのトークン形式に包む(Wrap)ようにして発行されていることから、ラップドトークンと呼ばれています。

Mastercardは、こうしたラップドトークンの仕組みをCBDCに取り入れることでCBDCの相互運用性を実現しました。今回の発表では、CBDCをRBAのDLTプラットフォームにロックした後に、同量のCBDCラップドトークンをEthereum上にて発行することに成功したとしています。これにより、CBDCをEthereum上のDeFiなどで利用できるようになる可能性が生まれました。

さらに、CBDCラップドトークンに関連するトランザクションについて、許可リストに登録されていないアドレスやスマートコントラクトが存在する場合にブロックする機能についても実証したと発表しています。したがって、各国の中央銀行がCBDCを発行する際に必要となるAML/CFTを満たしたうえで、CBDCの相互運用性を実現したといえそうです。

CBDCが相互運用性を実現できるとなると、着目すべきなのはステーブルコインとの関係でしょう。以前まではステーブルコインのCBDCに対する優位性として相互運用性が高いという点が挙げられていましたが、今回の発表によりこれが薄れることになります。ステーブルコインはCBDCと比べて中央集権的でないというイメージがあるかもしれませんが、現在主流のステーブルコインは単一の事業体がガバナンスを担うような中央集権型ステーブルコインです。CBDCとステーブルコインの差異は、ガバナンスの主体が中央銀行であるか、民間事業者であるか、といった部分に収斂したのかもしれません。

Layer2とLayer3をフル活用したハイブリット取引所GRVTの登場

コメント:中坪

中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)の長所を組み合わせた新しい取引所Gravity(GRVT)が登場しました。米国のユニコーン企業でスマートフォン上で簡単に投資できるアプリとして有名な「ロビンフッド」のようなわかりやすいUI/UXと、ユニスワップのような自己管理型ウォレット機能という二つの特徴を備えたものになります。この取引所は、zk-Rollupを利用したL2ソリューションの一つであるzkSynkを開発するMattter Labsが、Hyperchainと呼ばれる、zkSynkエコシステム上のLayer3のValidiumで機能するカスタムブロックチェーンの初めてのユースケースになります。

ここでLayer3について説明しておきましょう。イーサリアム創設者のヴィタリク・ブテリン氏の個人ウェブサイトで、 Layer3の議論がされています。要点をまとめると、Layer1であるイーサリアムのスケーリングソリューションとしてLayer2を利用することができるのであれば、同様にLayer2に対してもLayer3をスケーリングソリューションとして利用できるのではないか、一般にLayer”n”に対してLayer”n+1″がスケーリングソリューションになるのではないかというものです。このように同じ役割を何重にも重ねるアイデアはデータ可用性の制限やLayer1チェーンの帯域幅への依存など、さまざまな理由から、実現が難しいとされています。

そこでLayer2とは別の役割を補完する形でLayer3を活用できないかが検討されています。詳細はブテリン氏の記事に譲りますが、L3のValidiumは、L2にトラストレスなロールアップの役割を任せ、代わりにオフチェーンで大量の取引を高速で処理するものになります。この他にもプライバシーや特定のアプリケーションに特化したL3など、ネットワークの目的に応じてハイパーチェーンをカスタマイズすることで、L2とL3の機能を互いに補完し合うことできます。

そんな新しい技術を利用したGRVTは来月からクローズドアルファ版の運用を開始します。目標は2ミリ秒以内のレイテンシで1秒間に60万件の取引を処理することです。取引所にさまざまな暗号資産のペアや金融商品をハイパーチェーンとして追加することで、相互運用性を持たせつつスケールすることができます。これにより高頻度で取引を行うトレーダーが中央集権型取引所のように高トランザクション数で効率的に取引できるようになることが期待されています。

注目の資金調達(10/16~10/22

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Squads

日付: 10月16日
調達額: $5.70M
ラウンド: Strategic
投資家: Placeholderなど
カテゴリー: Others
プロジェクト概要: SquadsはSolanaブロックチェーン上の主要なマルチシグソリューションであり、主要なチームやプロトコルによって信頼されています。ユーザーエクスペリエンス、スリークなデザイン、堅牢なセキュリティ対策を重視し、デジタルアセットの自己保管を確保しています。さらに、Squads LabsはSquadsXとSquads Proという2つの異なる製品を含む包括的なWebアプリケーションを提供しています。 SquadsのWebアプリは、マルチシグ技術の実装により、暗号通貨企業が開発者や財務資産を効果的に管理することを可能にするSquadsプロトコルの基盤上に構築されています。このプロトコルは、デジタルアセットに対する安全で効率的な制御を容易にし、不正アクセスや損失のリスクを低減します。 直感的なインターフェースとセキュリティへの重点を置くことで、Squadsはチームやプロトコルが自信を持ってオンチェーンのアセットを保護できるように支援しています。さまざまな機能と機能を提供することで、Squads Labsは暗号通貨企業の資産管理プロセスを効率化し、貴重なリソースに対する最高水準のセキュリティと制御を確保することを目指しています。

Prove Identity

日付: 10月18日
調達額: $40.00M
ラウンド: Undisclosed
投資家: MassMutual Venturesなど
カテゴリー: Others
プロジェクト概要: Proveは、顧客の身元を確認するための現代的なビジネスソリューションです。Proveは、電話を中心としたソリューションを提供することで、顧客が新しい消費者を引き付け、既存の消費者との関係を強化することができます。障害を最小限に抑え、セキュリティを強化し、消費者のプライバシーと選択肢を重視することで、Proveは1,000以上の銀行、金融サービス、医療、保険、電子商取引など、さまざまな業界で広く採用されています。10億以上の消費者および中小企業のアイデンティティトークンを管理するProveのPhone-Centric Identityプラットフォームは、詐欺対策、収益増加、オペレーションコスト削減を支援します。さらに、Proveのオムニチャネルソリューションは195カ国で利用可能です。

Ryder

日付: 10月20日
調達額: $1.20M
ラウンド: Undisclosed
投資家: Oak Grove Venturesなど
カテゴリー: Web3Infrastructure
プロジェクト概要: Ryderは、日常の社会的な相互作用にweb3テクノロジーをシームレスに統合するために設計された革新的なハードウェアウォレットです。Ryderの主な目的は、web3テクノロジーの利用を自然で無理のない体験にすることであり、ユーザーがその存在を完全に忘れることができるようにすることです。 高度なハードウェアとソフトウェアを組み合わせることで、Ryderはデジタルと物理の世界の隔たりを埋めることを目指しています。ユーザーは、仮想通貨やデジタルコレクティブルなどのweb3アセットを安全に保管・管理することができ、現実の社会的な活動とシームレスに統合することができます。 Ryderの使命は、web3テクノロジーの意識を無意識化することであり、それを日常生活にシームレスに統合することです。Ryderは、従来の金融サービスの利用と同じくらい簡単で直感的なweb3の利用を実現し、ユーザーにスムーズな移行を保証します。 Ryderを使えば、ユーザーは自信を持って社会的な相互作用に参加することができ、web3アセットが安全に保管され、簡単にアクセスできることを知ることができます。

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担当:松嶋

 

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