暗号資産・クリプト指標:取引所残高とは

取引所残高とは

取引所残高(Exchange Balance、以下EBと略す)とは、公開されている取引所アドレスに保有されているコインの総量を表します。

EBは、取引所別に見ることで、それぞれの取引所がどれだけのコインを保有しているのかを確認することができます。つまり、取引所の規模や流動性を測るための参考指標と言えます。また、市場全体で見ることで、暗号資産の取引需要の増減や各取引所のシェア動向を確認することもできます。

上の図は、BitcoinのBEです。これを見ると、最近ではBinanceとCoinbaseが大きなシェアを持っていることが分かります。実際にCoinMarketCapでBTC取引高(現物)を確認しても、Binanceが圧倒的な市場シェアを誇っていることが分かります。
別の観点では、取引所全体のコイン量を確認すると、2020年2月を境に右肩下がりであることが確認できます。これは、2021年にかけてUniswapなどの分散型取引所(DEX)がDeFiブームとして発展したことや、米国でカストディアンウォレットを介した機関投資家層による取引が拡大したことなどが影響していると考えられます。

今後は、取引所のアドレス開示に関する規制の動きや、分散型金融(DeFi)の発達に応じてEBの推移も変わるものだとして注視していきたいです。

以前、このメルマガで同じ取引所関連の指標としてExchange Inflow Volume(取引所アドレスへの入金:EB増加)とExchange Outflow Volume(取引所アドレスからの出金:EB減少)を紹介しました。これらとEBを組み合わせることで短期的な市場センチメントをより掴みやすくなるかもしれません。

※ここで紹介するオンチェーン指標は参考指標にすぎず、資産の売買を推奨するものではありません。投資判断に活用する場合にはご自身の判断でお願いいたします。

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