Average/Median Spent Output Lifespanとは
Average/Median Spent Output Lifespan(以下、ASOL、MSOLと略す)は、使用済みトランザクション出力の年齢の平均値もしくは中央値(日単位)を指します。ただし、トランザクションが1時間未満の出力は含めません。
MSOLは、簡単に言えば、コインが移動されるまでに何日間保持されていたかを示す指標です。つまり、MSOLが小さい値の時には移動までの期間が短いため頻繁に取引されていると判断できます。逆にMSOLが大きい値の時にはコインが移動せず長い期間にわたって保持されていると判断できます。
また、MSOLは貨幣数量説に含まれる貨幣流通速度を表す指標としても活用できます。チェーン上で貨幣の流通速度が上昇した場合、MSOLは減少します。逆にチェーン上で貨幣の流通速度が減少した場合、MSOLは上昇します。
ただしMSOLは、価格の急激な変動によって流通速度が増減するなどトランザクション数が一定でない場合が多いので、読み取りの際には注意が必要です。また、全てのトランザクションを等しく評価しているので、クジラの移動など影響力のあるトランザクションを反映しないことも注意すべき点です。
以下の図は、ビットコインの価格、トランザクション数、そしてMSOLの7日移動平均と表示したものです。基本的にMSOLは1前後を推移していることがわかります。しかし、2021年5月や同年11月など価格の暴落や底付近でMSOLは上に反応し、2022年5~6月のテラショックや同年11月のFTXショックの時にも値が大きく増加しています。これは価格の下落とともに新しくトランザクションを起こす人が減少し、貨幣の流通速度が減少(MSOLの増加)したと推測されます。
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