#60:Zyngaがブロックチェーンゲーム「Sugartown」をリリース

今週もマネックスクリプトバンクから、Web3.0界隈の動きをお伝えします。

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注目トピックス解説

Zyngaがブロックチェーンゲーム「Sugartown」をリリース

コメント:宮本

Take-Two Interactiveの子会社であるZyngaは8月14日、新作ブロックチェーンゲーム「Sugartown」をリリースすることを発表しました。

Take-Two Interactiveは「Grand Theft Auto」シリーズや「Civilization」シリーズなどの人気シリーズのパブリッシャーとして知られている大手ゲーム会社です。

Zyngaは2007年に設立されたゲーム会社で、主にソーシャルゲームやモバイルゲームの開発・運営を行っていました。2021年12月にブロックチェーンソリューションを提供しているForteとの 提携を結び、ブロックチェーンゲームへの参入を目指していましたが、その後2022年1月にTake-Two Interactiveによって 127億ドルで買収されました。

これらの背景から、以前よりTake-Two InteractiveがZyngaを介してブロックチェーンゲームに参入することが期待されていましたが、今回発表されたSugartownはまさにこうした期待が実現したものであるといえるでしょう。

Sugartownはゲームプラットフォームであることが明示されており、リリース後に様々なジャンルのゲームがプレイ可能になると推測されます。

まだ具体的なゲームプレイ内容は公開されていませんが、 公式サイトではゲームプレイ内容や今後の展開を示唆するようなコンテンツが用意されています。

その中には、ステーキングなどのブロックチェーンゲーム独自のゲーム体験が盛り込まれている可能性を示唆するものや、プレイできるゲームのひとつが2Dアクションゲームとなる可能性を示唆するものなどが含まれています。

また、アルファテストに関しては公式TwitterやDiscordからの招待制となる予定ですが、正式リリース時には招待制ではなく、すべての人に公開されることも示唆されています。

Sugartownへのアクセスには「Oras」と呼ばれるトークンが必要となっていますが、Orasの生成(Mint)は無料で行えることがすでに発表されています。ブロックチェーンゲームにおいてFree-to-playを採用するタイトルは珍しいため、どのようにマネタイズを行うか、今後の発表に注目したいところです。

DeFiウォッチ:TVLの推移とステーブルコインの利回りから分析

コメント:中坪

今回はMessari発行のレポートを参考に直近のDeFiトレンドを見ていきます。

まずはブロックチェーン上に預け入れられている資産額を表すTVLについてです。この一年間でTVLは700億ドル前後を安定的に推移しています。TVLの安定化に最も貢献しているのは流動性ステーキングで、人気は衰えることなくTVLは増加の一途を辿っています。一方で、流動性ステーキング以外のレンディングやDEXなどのセクターではTVL額は減少しているのが現状です。この減少は決して単調なものではなく、暗号資産やDeFi関連のネガティブなニュースがあった時に大きく下がるのが特徴のようです。例えば大手分散型取引所(DEX)のCurve Financeがハッキング被害に遭った直後の8月初めには流動性ステーキング以外のセクターでTVLがガクンと下がりました。流動性ステーキングの利用者にそこまでアクティブな参加を求めないという性質が、相場の乱れに対して頑健で安定した預入額を確保できるという良い結果につながっていると言えるでしょう。

次に短期金融市場とステーブルスワップDEXを提供する各チェーンのステーブルコインの年利についてです。この一年間ではイーサリアムが概ねトップの利回りを提供し続けてきました。特に8月頭には5%まで到達しています。これはイーサリアム上での流動性が高いことを表しており、特に短期市場では重視される要素であるため、さらに人気が集まることが考えられるでしょう。一方で、イーサリアム以外のチェーンも追い上げを見せています。手数料の低い新興チェーンへシフトするユーザーが増えるにつれて、SolanaやOptimisumも成長を続けています。Messariによれば歴史的に見て収益機会が急速に上昇しているチェーンはその後も著しく大きな成長を見せてきたとのことです。若いチェーンへの今後の期待も膨らみます。

ちなみに米国政策金利は今年1月に4.5%で、7月までに年初より1%高い、5.5%になりました。この間にステーブルコインの年利がそれを上回ることはなかったため、レンディング等でステーブルコインを運用しない限り、単にステーブルコインを保有するだけでは米国債を購入するより資産効率は低くなってしまうという状況です。ハイリスクハイリターンなDeFiでの運用をするよりも米国債に投資をする方が安定した収益を上げられることもTVLが伸び悩んでいる理由と言えるでしょう。

注目の資金調達

※本まとめはGPT3.5によって自動生成されており、その内容の正確性を保証するものではありません。事例の概要を網羅的に把握するのにお役立てください。

Orange Pill App

日付: 08月15日
調達額: $0.25M
ラウンド: Pre-Seed
投資家: Lightning Venturesなど
カテゴリー: Others
プロジェクト概要: 2022年11月にローンチされ、iOSとAndroidプラットフォームで世界中のユーザーに利用可能なOrange Pill Appは、仮想世界と対面のインタラクションの実感を結びつけることを目指しています。この革新的なアプリケーションは、デジタルと物理の世界のギャップを埋めるため、対面のつながりを促進します。テクノロジーの力を活用することで、Orange Pill Appはユーザーに意味のある本物のインタラクションを提供し、真のつながりと関係を育みます。グローバルな利用可能性により、このアプリは多様で広範なユーザーベースを提供し、異なるバックグラウンドや文化を持つ個人同士がつながり、交流することができます。Orange Pill Appは、真の人間のつながりの重要性を強調し、ますますデジタル化する時代における新たな社交ネットワーキングのフロンティアを象徴しています。

ZTX

日付: 08月16日
調達額: $13.00M
ラウンド: Seed
投資家: Jump Cryptoなど
カテゴリー: Web3
プロジェクト概要: ZTXは、クリエイターやコミュニティを支援することを目指すweb3仮想世界です。2022年にJump CryptoとZEPETOの共同ブロックチェーンイニシアチブとして設立されました。ZEPETOは、アジア最大のアバターソーシャルネットワークであり、ユーザー数は4億人以上です。ZEPETOは、ソーシャルネットワークプラットフォームとユーザー主導のカジュアルゲームプラットフォームの特徴を組み合わせた独自のハイブリッド製品です。ZEPETOのユーザー生成コンテンツとクリエイティブ経済の成長に伴い、ZTXはオンチェーンのオープンワールドを開発することで、クリエイターの進化するニーズに対応しようとしています。このオープンワールドでは、デジタルアセットの作成や販売において、ユーザーがガバナンスや経済により積極的に参加する機会が向上します。ブロックチェーン技術を活用することで、ZTXはクリエイターやコミュニティが仮想世界で繁栄するためのより強力で包括的な環境を創造することを目指しています。

Linera

日付: 08月16日
調達額: $6.00M
ラウンド: Undisclosed
投資家: Borderless Capitalなど
カテゴリー: Web3Infrastructure
プロジェクト概要: リネラは、元メタノビエンジニアのマチュー・ボーデットによって率いられるレイヤー1のブロックチェーンプロジェクトです。リネラの主な目的は、「マイクロチェーン」の実装を通じてブロックチェーン技術のスケーラビリティの問題に取り組むことです。この革新的なアプローチを導入することで、リネラはWeb3アプリケーションがWeb2で見られる拡張性の能力を実現することを目指しています。このコンセプトは、多数の小規模なユーザーチェーンの作成を中心に展開され、それにより無制限のチェーンがリネラエコシステム内で共存することが可能となります。このアプローチは、スケーラビリティを大幅に向上させ、分散型アプリケーションの全体的なパフォーマンスを改善する可能性を秘めています。スケーラビリティへの焦点と創設者の専門知識により、リネラはブロックチェーン技術の進歩とWeb3アプリケーションの広範な採用に貢献することを目指しています。

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マネックスクリプトバンクでは国内外のweb3関連スタートアップへの出資およびグループ会社を含めた事業連携などを検討しています。ぜひ相談したいという方は下記アドレスまでご連絡ください。

担当:松嶋

今週のオンチェーン指標:Wrapped BTC(WBTC) Balance

概要

指標の説明の前にWrapped BTCについて説明します。Wrapped BTCとは、Bitcoinで1:1に裏付けされた最初のERC20トークンであり、イーサリアムのブロックチェーン上で機能するように設計されています。より具体的にはERC20に対応することでスマートコントラクトの作成を容易にし、ビットコインの価値を持ったまま分散型取引所(DEX)や金融アプリケーションに大きな流動性をもたらします。発行者はKyber、Ren、BitGoが行なっていて、カストディアンのトラストを前提としています。

Wrapped BTC Balance(以下、WBBと略す)は、実際のBTCによってWBTCの裏付けを保証するカストディアンであるBitGoが保有するビットコインの量に対応した指標です。WBBの増加は、ビットコインネットワーク外(イーサリアム等)でのBTCの量が増加していることを意味します。逆に、WBBの減少は、ビットコインネットワーク外でのBTCの量が減少していることを意味します。

下の図はビットコインの価格とWBBを表示したものです。これを見ると2020年9月以降、ビットコインの上昇とともにWBBも増加していることがわかります。これは分散型金融市場や新興ブロックチェーンの台頭によってビットコインネットワーク外でのBTCの需要が増えたためと考えられます。一方、2022年に入ってからはビットコインの下落にやや遅れてWBBが減少しています。これは短期的な売買による下落からWBTCがビットコインネットワークへ戻されるまでには時差があることが推察されます。今年に入ってからビットコインの価格は上昇しているものの、WBBはほぼ横ばいとなっており、イーサリアム等でのBTCの需要は増えていないことが読み取れます。

※ここで紹介するオンチェーン指標は参考指標にすぎず、資産の売買を推奨するものではありません。投資判断に活用する場合にはご自身の判断でお願いいたします。

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レポート例

  • 「GameFiとはなにか――DeFiの重要性と課題、CEXの役割」
  • 「VR普及はいつ頃達成されるのか?―現状の問題点と関連技術を探る」
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  • 「ブロックチェーンゲームのビジネスモデルと収益推定」
  • 「PAVA指標のレイヤー1トークンへの適用可能性の検討」
  • 「金融バブルを検知するLPPLSモデルの暗号資産への応用」

 

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