今週も暗号資産アナリストの松嶋がビットコイン相場の動向を分析します。
- ビットコインはビットコインは、リップルが前週の高騰から利益確定売りによって下落する中、BTC=407万円(29,000ドル)付近まで価格を下げた。注目された米FOMCは事前の市場予想通りの結果となり、イベント通過後には安心感からやや買いが優勢となった。
- 来週のビットコインは循環物色が一服した後の突発的な売りに警戒、米雇用統計やコインベース決算にも注目。直近、上値としてBTC=450万円(32,000ドル)、下値としてBTC=393万円(28,000ドル)を意識する。
今週の相場動向
相場回顧 BTC:米FOMCを無難に通過するも軟調
ビットコインは、リップルが前週の高騰から利益確定売りによって下落する中、軟調に推移した。米SECが地方裁判所の判決に控訴する可能性を示唆したことも嫌気された。オープンAIのCEOであるサム・アルトマン氏が手掛けるワールドコインがメインネットを公開し、バイナンスなど主要取引所に上場した直後に高騰したが、たちまち急落して投機的な値動きとなった。その中、ビットコインはBTC=407万円(29,000ドル)付近まで価格を下げた。注目された米FOMCでは、事前予想通り、0.
今週のトピックス
金融市場
- FOMC、22年ぶり高水準に金利引き上げ-追加利上げの可能性残す
- メタの株価上昇、売上高が予想上回る-短編動画サービスが寄与
- アルファベット株上昇、4~6月売上高が予想上回る-広告事業堅調
- ECB、0.25ポイント利上げ-9月の選択肢はオープン
暗号資産市場
- 米証券取引委員会(SEC)、XRP裁判で控訴の可能性を示唆
- ウォール街支援のEDX Markets、Talosと提携 機関投資家向けサービス強化
- バイナンスUS、仮装売買でビットコイン取引量を水増しか バイナンス側は否定=WSJ報道
来週の相場予想
BTCは循環物色後の売りに警戒、米雇用統計やコインベース決算にも注目
今週のFOMCでパウエルFRB議長が今後の追加利上げについてはデータ次第であることを強調し、次回会合にかけては主要経済指標の内容により注目が集まる。早速、来週は米7月雇用統計の発表を控えており、市場予想を上回り雇用の堅調さを示すことになれば追加利上げへの懸念によりリスク資産の売りが強まることは考えられる。米国株の連騰が続いているため、その反動で大きく下落し、ビットコインも連れ安する可能性はあるだろう。
今年6月以降、ブラックロックのビットコイン現物ETF申請、リップル訴訟問題の進展といった大きなニュースによってビットコインは価格を伸ばしたが、その後は材料難となっている。その中、投資家はボラティリティを求めてアルトコインに傾いており、ワールドコインなど話題性ばかりが取り上げられているため、循環物色が一服した後の突発的な売りに警戒したい。一方、来週はマイクロストラテジー【MSTR】やコインべース【COIN】といった暗号資産関連企業の決算発表があり、両社の業績や見通し次第で相場が左右される面もあるだろう。
直近、上値として今月高値付近であるBTC=450万円(32,000ドル)、下値として6月上昇前のレンジ半ば付近であるBTC=393万円(28,000ドル)を意識する。
来週のトピックス:暗号資産市場に影響しうる指標をピックアップ
経済イベント・指標
- 欧州、4-6月期四半期域内GDP<速報値>(7/31)
- 米国、7月ISM製造業景況指数(8/1)
- 日本、日銀金融政策決定会合議事要旨(8/2)
- 米国、7月ISM非製造業景況指数(8/3)
- 米国、7月雇用統計(8/4)
企業決算(2023Q2)
- 米国、マイクロストラテジー【MSTR】(8/1)
- 米国、コインベース【COIN】(8/3)
- 米国、アップル【AAPL】(8/3)
※ニュースレターを無料購読していただくと、毎週月曜日の17:00に最新のニュースレターをお届けいたします。