相場展望:BTC(ビットコイン)は米CPIとCLARITY法案審議を見極めつつ、方向感に乏しい展開か

今週も暗号資産アナリストの松嶋がビットコイン相場の動向を分析します。

  • 今週のビットコインは、米国株の堅調推移を背景に上昇基調でスタートしたものの、米雇用統計など重要イベントを前に上値の重い展開となった。
  • 来週のビットコインは、米インフレ指標と米上院で予定されるCLARITY法案の修正審議が材料視される一方、中南米情勢や日中関係を巡る不透明感も意識され、方向感に乏しい展開を予想する。直近の価格レンジとして、上値はBTC=95,000ドル(約1,486万円)、下値はBTC=85,000ドル(約1,330万円)を意識する。

今週の相場動向

相場回顧 BTC(ビットコイン):米国株高と地政学リスクが交錯、好材料も雇用統計前に伸び悩み

年初からのビットコインは、米国株の堅調推移を背景に上昇基調でスタートしたものの、米雇用統計など重要イベントを前に上値の重い展開となった。

休暇明けとなった2日の米国市場では、半導体関連株を中心に買いが先行し、この流れを受けてビットコインも堅調に推移した。

この時、米国によるベネズエラへの軍事攻撃が報じられ、中南米情勢をめぐる地政学リスクが高まった。しかし、市場では米国の資源確保を好感してか、石油関連株が思惑的に買われ、米国株は上昇継続。ビットコインも株式市場と歩調を合わせる形で上値を伸ばした。

さらに、米上院における暗号資産関連の「CLARITY法案」修正審議の動きや、ストラテジー社【MSTR】によるビットコイン追加購入など好材料が報じられ、ビットコインは一時BTC=94,000ドル(約1,471万円)付近まで上昇した。

しかし、その後は中国人民銀行が2026年における暗号資産取引の監視強化方針を表明したことが嫌気され、売りが優勢となった。加えて、米雇用統計発表を控えた警戒感も強まり、米国株も下落に転じる中でBTC=90,000ドル(約1,408万円)付近まで下落した。

MSCIが暗号資産保有企業の指数組み込み維持を発表し、ストラテジー社【MSTR】を巡る過度な懸念は後退したものの、相場の反応は限定的だった。

今週のトピックス

金融市場

暗号資産市場

来週の相場予想

BTC(ビットコイン)は米CPIとCLARITY法案審議を見極めつつ、方向感に乏しい展開か

来週のビットコインは、米インフレ指標と米上院で予定されるCLARITY法案の修正審議が材料視される一方、中南米情勢や日中関係を巡る不透明感も意識され、方向感に乏しい展開を予想する。

最大の注目は12月の米消費者物価指数(CPI)である。CPIがインフレ鈍化を示し、利下げ観測が再び高まるなら、米国株の押上げを通じてビットコインにも追い風となりやすい。逆に、インフレの粘着性が意識されれば、金利上昇により上値を抑える要因となる可能性がある。なお、足元は9日発表の米雇用統計をにらむ展開が続いており、その内容次第では調整が先行する展開も想定される。

暗号資産固有の材料としては、米上院における「CLARITY法案」の再審議が焦点となる。本法案は暗号資産の証券性を巡る定義や当局の監督範囲を明確化するものとして注目されており、審議に目に見える進展があれば、米国における規制整備への期待から投資家心理の改善につながりやすい。一方、先延ばしとなれば、規制の不透明感が引き続き上値を重くする要因として残るだろう。

もっとも、年初からは米国とベネズエラ、日本と中国の間で緊張が高まっており、これらの動向次第ではリスク資産全般に売り圧力が意識されやすい。一方、こうした局面では逃避資産として金(ゴールド)への関心が再び高まっており、一部ではデジタルゴールドとしてのビットコインへの資金流入が、相場を下支えすることも考えられる。

直近の価格レンジとして、上値はBTC=95,000ドル(約1,486万円)、下値はBTC=85,000ドル(約1,330万円)を意識する。

来週のトピックス:暗号資産市場に影響しうる指標をピックアップ

経済指標・イベント

  • 米国、12月消費者物価指数(1/13)
  • 米国、12月小売売上高(1/14)

暗号資産関連

  • 米上院、CLALITY法案修正審議(1/15)

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