今週も暗号資産アナリストの松嶋がビットコイン相場の動向を分析します。
- 今週のビットコインは、クジラ投資家による売却や米政策不安を背景に軟調に推移したが、米国金利が低下する中で底堅さを維持した。
- 来週のビットコインは、重要イベントを通過した後の息切れ感が意識される中で、米国の主要経済指標をにらんだ神経質な展開が続きそうだ。直近の価格レンジとして、上値はBTC=118,000ドル(約1,735万円)、下値はBTC=110,000ドル(約1,617万円)を意識する。
今週の相場動向
相場回顧 BTC(ビットコイン):軟調ながら米国金利低下で底型さを維持
ビットコインは、クジラ投資家による売却や米政策不安を背景に軟調に推移したが、米国金利が低下する中で底堅さを維持した。
注目されたジャクソンホール会議では、パウエルFRB議長が9月利下げの可能性に言及し、米国株と並んでビットコインも一時買い戻された。しかし、直後に大口保有者による大量売却が観測され、さらにトランプ大統領によるFRBクック理事の解任報道も投資家心理を冷やし、再び売り優勢の展開となった。
その後、ストラテジー【MSTR】やメタプラネット(3350)など企業による購入が相場を下支えし、BTC=110,000ドル(約1,617万円)付近では下げ止まった。エヌビディア【NVDA】決算を前に様子見ムードが広がったものの、利下げ観測に伴う金利低下を背景にS&P500が史上最高値を更新。ビットコインにも買い戻しの流れが波及した。
今週のトピックス
金融市場
- マスク氏、アップルとOpenAIを提訴-対話型AIの競争阻害と主張
- トランプ大統領、クックFRB理事解任を巡り法廷闘争辞さない構え
- エヌビディア、売上高に慎重な見通し-2年間のAI投資ブームに陰り
- イスラエル、シリアの首都ダマスカス郊外に空爆-協議は停滞
暗号資産市場
- メタプラネット、17億円超相当ビットコインを追加購入
- メタプラネット格上げ FTSEジャパン指数へ組み込み
- ソラナに新たな財務戦略事例 米上場の医療企業が580億円超の資金調達発表
- ストラテジー、3081BTC買い増し ビットコイン循環供給量の約3.2%に
- ビットマイン、イーサリアム約19万ETHを買い増し 保有量が計1.2兆円相当に
- グーグル、金融向けL1ブロックチェーンGCULを開発中
来週の相場予想
BTC(ビットコイン)は市場の息切れ感が強まる中、米雇用統計を前に神経質な展開が続くか
来週のビットコインは、重要イベントを通過した後の息切れ感が意識される中で、米国の主要経済指標をにらんだ神経質な展開が続きそうだ。
週前半は8月のISM製造業・非製造業景況指数を消化しつつ、週後半の米雇用統計を見極めようと様子見姿勢が強まるだろう。雇用統計の結果が市場予想を下回れば景気減速を背景に利下げ加速への思惑からビットコインの買い戻しにつながる可能性がある。一方、労働市場が依然として強ければ利下げ期待が後退し、売り圧力が強まる展開も想定される。
米国株との連動性も意識されやすい局面にあるが、企業による継続的な買い越しやETFへの資金流入の回復が相場の下支え要因となるだろう。さらに、Googleが金融向けの独自ブロックチェーン開発に着手したとの報道もあり、大手参入による関心の高まりが暗号資産市場全体の支援材料になる可能性がある。
直近の価格レンジとして、上値はBTC=118,000ドル(約1,735万円)、下値はBTC=110,000ドル(約1,617万円)を意識する。
来週のトピックス:暗号資産市場に影響しうる指標をピックアップ
経済指標・イベント
- 米国、8月ISM製造業景況指数(9/2)
- 米国、8月ISM非製造業景況指数(9/4)
- 米国、8月雇用統計(9/5)
- ユーロ圏、4-6月期四半期域内GDP<確定値>(9/5)
- 日本、4-6月期四半期実質国内GDP<改定値>(9/5)
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