ブリッジTVLとは
指標の説明に入る前に、「ブリッジ」と「TVL(Total Value Locked)」について簡単に説明します。ブリッジとは、あるブロックチェーン上の暗号資産を別のブロックチェーンに移動させること、もしくはその機能を提供するプロトコルを意味します。またTVLとは、ブリッジを含むDeFiプロトコルに預け入れられた資産の合計金額を表します。
BridgesTVL(以下、BTVL)とは、ブリッジを利用する際に、イーサリアム側のスマートコントラクトアカウントにロックされる資産価値の合計をUSD換算したものです。ロックされたトークンは、イーサリアム側では利用できませんが、ブリッジ先のチェーンでは利用できます。
BTVLの増加は、資産がイーサリアムから他のブロックチェーンに流出していることを意味し、BTVLの減少は、資産がイーサリアムに流入していることを意味します。注意してほしいのは、ここで紹介されたブリッジ先はL1、L2のブロックチェーンの両方を含んでいることです。
上の図を見ると、2021年の暗号資産市場の大幅な盛り上がりの後半にBTVLが大幅に増加していることがわかります。これは、DeFiプロトコルのマルチチェーン対応あるいはL2対応が進む過程で、イーサリアム側から他のブロックチェーンへ資産が流出していったためと考えられます。テラショックが起きた2022年5月以降、BTVLは右肩下がりとなり、現在では徐々にイーサリアムに資産が戻りつつあります。
※ここで紹介するオンチェーン指標は参考指標にすぎず、資産の売買を推奨するものではありません。投資判断に活用する場合にはご自身の判断でお願いいたします。
ブリッジ先のBTVLを総TVLで割ることで、ブリッジごとのBTVLを相対値(Relative)として示すこともできます。これを見ると、2021年8月頃にAvalancheが台頭してシェアを奪ったものの、現在にかけてはPolygonとArbitrum、次いでOptimismといった主要なL2が大きなシェアを誇っている。
※ここで紹介するオンチェーン指標は参考指標にすぎず、資産の売買を推奨するものではありません。投資判断に活用する場合にはご自身の判断でお願いいたします。
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